生後6〜8か月ころの乳児で、親などの特定の人が自分の傍から離れたときに泣いたり後追いをしたりするのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
生後数か月頃の乳児に見られる、特定の養育者との分離に対する不安反応を「分離不安」と呼びます。これは乳児が特定の養育者との間に愛着を形成している証拠であり、正常な発達過程において現れる重要な行動です。典型的には生後7〜9ヶ月頃に始まり、1歳前後でピークを迎え、その後徐々に軽減していくとされます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。生後7~9か月頃の乳児に見られる、特定の養育者との分離に対して不安を感じ、泣いたり後を追ったりする行動を指します。これは愛着形成の証であり、正常な発達過程です。
- 2. アニミズムは、無生物にも魂や感情があるかのように考える、幼児期(主に2歳以降)に見られる思考様式です。正しくは:無生物にも魂や感情があるかのように考える思考様式。選びやすい理由:子ども特有の思考であるため、発達段階の用語として選択肢に入っていると迷う可能性があります。混同注意:子どもの思考様式全般と混同しやすいですが、分離不安とは時期も内容も全く異なります。
- 3. 自我の芽生えは、自分と他者を区別し始め、欲求を主張するようになる過程で、分離不安とは直接的な現象を指す言葉ではありません。分離不安はその現れの一つではありますが、最も適切な表現ではありません。正しくは:自分と他者の区別がつき始め、自己の欲求を主張するようになる発達段階。選びやすい理由:赤ちゃんが自分自身の感情や存在を認識し始める過程と捉えられがちですが、直接的な行動を指すよりは広い概念です。混同注意:自己認識や自己主張の発達段階と混同しやすいですが、特定の行動様式を示す分離不安とは意味合いが異なります。
- 4. アンビバレント(両価性)は、相反する感情(例:好きと嫌い)を同時に抱く状態を指します。主に思春期や精神疾患の文脈で使われることが多く、乳児期の特定の行動様式を表す言葉としては不適切です。正しくは:相反する感情(例:愛情と憎しみ)を同時に抱く状態。選びやすい理由:感情に関連する言葉であるため、不安と結びつけて考えてしまう可能性があります。混同注意:乳児の情緒的な反応と混同しやすいですが、分離不安のように特定の状況下での行動を指すものではありません。また、時期も内容も異なります。
国試ポイント
乳児期の正常な発達段階における愛着形成とそれに関連する行動様式(特に分離不安)について、正確な知識を問う問題です。各発達段階に特徴的な行動や概念を正しく理解しているかが重要となります。
混同注意
アニミズム、自我の芽生え、アンビバレントといった、他の発達段階や心理学的概念と混同しないよう注意が必要です。それぞれの概念が指す時期と内容を明確に区別することが求められます。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、乳児期だけでなく、幼児期や学童期など、それぞれの発達段階における特徴的な心理・行動・概念を問われる可能性があります。特に愛着のタイプ(安定型、回避型、アンビバレント型、無秩序型)や、子どもの精神発達のアセスメントに関する知識が問われることも考えられます。
関連知識
愛着理論(ボウルビィ)、人見知り、対象永続性の獲得、喃語や指差しなどのコミュニケーション発達、基本的信頼感の獲得など。