高齢者の不眠の要因はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
就寝直前に42℃を超える熱い湯船に浸かると、深部体温が上昇し、その後の体温下降に時間がかかります。入眠には深部体温の下降が必要であるため、この行動は入眠を妨げ、不眠の要因となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 午前中に日光を浴びることは、体内時計を整え、睡眠と覚醒のリズムを改善する効果があるため、不眠の要因とはなりません。むしろ、良質な睡眠を促す行動です。正しくは:午後遅い時間や夜間に強い光を浴びることは、体内時計を乱し不眠につながることがあります。選びやすい理由:日光浴は健康に良いという漠然としたイメージがあるため、不眠の要因ではないと判断しやすいでしょう。混同注意:夜間の強い光刺激と混同すると、不眠の原因と考えてしまう可能性があります。
- 2. 30分程度の短時間の昼寝は、午後の覚醒度を高め、夜間の睡眠に悪影響を与えることは少ないとされています。ただし、長時間や夕方以降の昼寝は、夜間の不眠につながる可能性があります。正しくは:長時間(1時間以上)や夕方以降の遅い時間の昼寝は、夜間の睡眠を妨げる可能性があります。選びやすい理由:昼寝は睡眠時間に影響を与えるため、不眠の原因になり得ると考えるかもしれません。混同注意:長時間や遅い時間の昼寝と混同すると、短時間の昼寝も不眠の原因と考えてしまう可能性があります。
- 3. 正解。就寝直前に42℃以上の熱い風呂に入ると、体温が急激に上昇し、その後の体温下降に時間がかかります。入眠には深部体温の下降が必要であるため、体温が上がったままだと覚醒状態が続きやすく、入眠を妨げ、不眠の要因となります。正しくは:就寝の1~2時間前に38~40℃程度のぬるめの湯船に浸かり、リラックスして体温を徐々に下げることで入眠しやすくなります。選びやすい理由:入浴はリラックス効果があるため、不眠の改善に役立つと考える人もいるかもしれません。しかし、温度とタイミングが重要です。混同注意:温かい入浴がリラックス効果をもたらすことは事実ですが、熱すぎるお湯や就寝直前というタイミングが、不眠につながるという点で誤りです。
- 4. 就寝前に100mL程度のホットミルクを飲むことは、トリプトファンなどの成分がリラックス効果をもたらし、入眠を促進すると考えられています。多量でなければ、不眠の要因とはなりません。正しくは:ただし、多量の水分摂取は夜間頻尿につながり、睡眠を中断させる可能性があります。選びやすい理由:乳製品に対する個人的な思い込みや、消化に負担がかかるという誤解から、不眠につながると考える人もいるかもしれません。混同注意:牛乳アレルギーがある場合や、多量に摂取した場合の夜間頻尿と混同すると、不眠の原因と考えてしまう可能性があります。
国試ポイント
高齢者の睡眠に関する知識、特に不眠の誘因となる生活習慣について理解しているかが問われています。睡眠衛生の基本的な原則を押さえることが重要です。
混同注意
各選択肢が「睡眠に良い影響を与えるもの」と「悪い影響を与えるもの」の知識を試すものであり、特に「入浴」や「昼寝」は、条件によって良い影響にも悪い影響にもなり得るため、具体的な状況設定(温度、時間、タイミング)を正確に判断する必要があります。
次に同じ論点が出たら
この問題で正答できなかった場合、高齢者の生理的変化とそれに伴う睡眠習慣の調整について再確認が必要です。特に、良質な睡眠を妨げる行動と促進する行動を具体例とともに整理しましょう。
関連知識
高齢者の睡眠の特徴(睡眠の質の低下、中途覚醒の増加、早朝覚醒、睡眠相の前進など)、睡眠薬の適切な使用と副作用、非薬物療法(睡眠衛生指導)の内容。