高齢という理由で高齢者を画一的に捉え、差別することを意味するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
エイジズムは、年齢を理由に個人をステレオタイプ化し、偏見を持ち、差別的な行動をとることを指す概念です。高齢者全体を均一に評価し、不当に扱う行為は、まさにエイジズムの定義に合致します。これは年齢による不利益な扱いであり、社会的公平性の観点からも問題視されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。高齢であるという理由だけで、高齢者全体を均一に評価し、不当な扱いをすることを指す言葉であり、問題文の定義と完全に一致します。選びやすい理由:問題文の定義と直接的に合致するため、迷うことなく選択できます。混同注意:他の差別概念(セクシズム、レイシズムなど)の類型論。
- 2. アディクションは依存症を意味し、特定の物質や行動に対する制御不能な状態を指します。高齢であることによる不当な評価や差別とは無関係です。正しくは:依存症選びやすい理由:高齢者の問題行動や精神疾患に関連する用語として、漠然と選択してしまう可能性があります。混同注意:高齢者の健康問題全般や精神医学的症状。
- 3. パターナリズムは、相手の利益のために、本人の意思に反して介入することを指します。これは「温情的干渉」とも訳され、高齢者の意思決定支援の文脈で問題となる概念ですが、年齢による差別そのものではありません。正しくは:相手の利益のために、本人の意思に反して介入すること選びやすい理由:高齢者ケアにおいて倫理的な問題として取り上げられることが多いため、高齢者に対する不適切な対応の一種と誤解しやすいです。混同注意:高齢者の自己決定権の尊重や倫理的問題。
- 4. アンチエイジングは、加齢による身体的・精神的な変化に抗い、若々しさを保とうとする行為や考え方を指します。年齢を理由とした差別とは全く異なる概念です。正しくは:加齢に抗い、若々しさを保つこと選びやすい理由:「エイジング」という言葉が含まれているため、高齢者関連の用語として関連付けてしまいがちですが、意味は異なります。混同注意:エイジズム(年齢差別)とエイジング(加齢)という言葉の混同。
国試ポイント
高齢者福祉や倫理に関する用語の定義とその具体例を正確に覚える必要があります。特に、高齢者に対する不適切な対応を示す専門用語は、臨床現場での理解と実践に不可欠です。
混同注意
アディクション(依存症)やパターナリズム(温情的干渉)は、高齢者ケアの文脈で用いられることもありますが、エイジズムとはその意味するところが異なります。アンチエイジングはエイジングに対抗する概念であり、エイジズムとは方向性が異なります。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、「年齢を理由とした不当な評価や差別」というキーワードに注目し、その概念を最も的確に表す選択肢を選ぶ。
関連知識
エイジズムは、高齢者虐待の一種とみなされることもあります。また、年齢による差別だけでなく、性別による差別(セクシズム)や人種による差別(レイシズム)といった他の差別概念と関連付けて理解すると、より深く概念を捉えられます。高齢者ケアにおける自律支援やノーマライゼーションの理念も関連します。