胃癌のVirchow〈ウィルヒョウ〉転移が生じる部位はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ウィルヒョウ転移(Virchow's node)は、胃癌などの消化器系悪性腫瘍が胸管を経由して左鎖骨上窩リンパ節に到達し、転移巣を形成することを指します。このリンパ節は「センチネルリンパ節」の一種であり、腹腔内の悪性腫瘍が遠隔転移していることを示唆する重要な兆候となります。触診で硬結として触れることがあり、診断の一助となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 肺転移は血行性転移としてよく見られますが、ウィルヒョウ転移の部位ではありません。正しくは:胃癌からの血行性転移として一般的な臓器の一つである。選びやすい理由:転移先の臓器として一般的なため、誤って選びやすいかもしれない。混同注意:ウィルヒョウ転移がリンパ行性転移であることを理解していないと、一般的な転移先と混同しやすい。
- 2. 肝転移は胃癌の血行性転移として非常に一般的ですが、ウィルヒョウ転移とは異なります。正しくは:胃癌からの血行性転移として非常に高頻度に見られる臓器である。選びやすい理由:胃癌の転移として最も頻繁に観察される部位の一つであるため、誤解しやすい。混同注意:ウィルヒョウ転移がリンパ節転移の特殊な形であることを知らないと、他の主要な転移先と混同する可能性がある。
- 3. ダグラス窩への転移は腹膜播種によるクルーケンベルグ腫瘍などで知られますが、ウィルヒョウ転移の部位ではありません。正しくは:腹膜播種による転移の好発部位の一つである。選びやすい理由:腹腔内の臓器であり、胃癌の転移先として関連があるため、混同されることがある。混同注意:腹膜播種とリンパ節転移の違いを認識していないと、間違って選択してしまう可能性がある。
- 4. 正解。ウィルヒョウ転移とは、胃癌などの腹腔内悪性腫瘍が胸管を経て左鎖骨上窩リンパ節に転移する現象を指します。このリンパ節は体幹のリンパが合流する場所であり、触診で硬く腫大している場合に診断の手がかりとなることがあります。正しくは:左鎖骨上窩リンパ節への転移を指す。選びやすい理由:直接的な胃の隣接部位ではないため、一見すると関連が薄いと感じるかもしれないが、リンパ流の経路を理解していれば正しい選択肢と判断できる。混同注意:ウィルヒョウ転移の概念を正確に理解していない場合、リンパ節転移であること自体を理解していても、どのリンパ節か迷う可能性がある。
国試ポイント
胃癌の転移形式と特徴的な転移部位についての知識が問われています。特に、ウィルヒョウ転移が特定のリンパ節、すなわち左鎖骨上窩リンパ節に生じることを正確に理解しているかが重要です。
混同注意
胃癌の他の転移形式(血行性転移である肝転移、肺転移、腹膜播種によるダグラス窩転移など)と混同しやすい点に注意が必要です。ウィルヒョウ転移はリンパ行性転移の特殊な形であると認識することが重要です。
次に同じ論点が出たら
胃癌のステージングにおいて、ウィルヒョウ転移が確認された場合の病期分類(M因子)についても理解を深めることが求められます。
関連知識
クルーケンベルグ腫瘍(卵巣転移)、シュニッツラー転移(直腸膀胱窩/ダグラス窩の腹膜播種)、メアリー・ジョセフ結節(臍部転移)なども、特定の部位に生じる転移として関連知識となります。