ループ利尿薬について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ループ系利尿薬は、腎臓のヘンレループに作用してナトリウムやクロールの再吸収を強力に抑制し、非常に速やかに利尿効果を発現します。この迅速な作用発現は、急性心不全に伴う肺水腫など、緊急性の高い病態において特に重要です。通常、経口投与後30分から1時間以内に効果が発現し、2〜4時間程度持続します。そのため、日中の活動時間帯に服用し、夜間の頻尿による睡眠妨害を避けるのが一般的です。副作用としては、カリウムの排泄を促進するため、低カリウム血症を引き起こしやすい点が挙げられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ループ系利尿薬は腎臓のヘンレループに作用し、Na+やCl-の再吸収を強力に阻害します。この作用機序により、利尿効果が非常に速やかに現れるのが特徴です。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:作用発現の速さは、緊急時の浮腫改善などに有用なため、利尿薬の中でも重要な特性として認識されています。混同注意:他の利尿薬と比較して、ループ系利尿薬は最も作用発現が速い部類に入ります。
- 2. ループ系利尿薬は強力な利尿作用を持つため、就寝前に服用すると夜間の頻尿を引き起こし、睡眠を妨げる可能性があります。通常、日中の活動時間帯に服用が指示されます。正しくは:夜間の頻尿を避けるため、通常は朝や日中の早い時間帯に服用が推奨されます。選びやすい理由:患者さんの生活リズムに合わせて服用時間を調整する必要があるため、一概に就寝前が不適切とは限らないと誤解するかもしれませんが、一般的な推奨ではありません。混同注意:利尿薬の服用時間は、薬剤の作用時間と患者さんの生活リズムを考慮して決定されます。特にループ系利尿薬は作用時間が短く強力なため、夜間の服用は避けるべきです。
- 3. ループ系利尿薬は、体内の水分や電解質バランスを調整する薬剤であり、主な作用は利尿と降圧です。不整脈の治療に直接用いられることはありません。正しくは:ループ系利尿薬の主要な薬効は利尿作用であり、心不全や浮腫、高血圧などの治療に用いられます。抗不整脈薬とは異なる作用機序を持ちます。選びやすい理由:心不全の治療において、ループ系利尿薬が心臓への負担を軽減することで間接的に心臓の状態を改善することはありますが、直接的な抗不整脈作用はありません。混同注意:抗不整脈薬には複数の種類があり、それぞれ異なる機序で不整脈を治療します。ループ系利尿薬はこれらの分類には含まれません。
- 4. ループ系利尿薬は、ヘンレループでのナトリウム再吸収阻害に加え、遠位尿細管でのカリウム分泌を促進するため、主な副作用として低カリウム血症を引き起こしやすい薬剤です。高カリウム血症は稀です。正しくは:ループ系利尿薬の一般的な副作用は、低カリウム血症、脱水、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症などです。選びやすい理由:電解質異常は様々な薬剤で起こり得るため、カリウムの異常として高カリウム血症も可能性の一つと誤解するかもしれませんが、ループ系利尿薬の作用機序上は低カリウム血症が主です。混同注意:カリウム保持性利尿薬は高カリウム血症を引き起こす可能性がありますが、ループ系利尿薬はその逆でカリウム排泄を促進します。
国試ポイント
ループ系利尿薬の作用機序、特に作用発現の速さと主な副作用(低カリウム血症)は、看護師国家試験で頻出の重要な知識です。薬剤の作用時間と服用タイミングの関連も理解しておく必要があります。
混同注意
他の利尿薬(サイアザイド系、カリウム保持性利尿薬など)との作用機序や副作用の違いを混同しないように注意が必要です。特に電解質異常の傾向は薬剤によって異なります。
次に同じ論点が出たら
ループ系利尿薬を服用している患者への看護介入として、どのような観察項目や指導が必要か、具体的に判断できるようになることが求められます。
関連知識
利尿薬の種類と作用部位、それぞれの特徴的な副作用、および服用時の注意点(特に電解質管理や水分バランス)について学習を深めることが重要です。