経口投与後の薬物が初回通過効果を受ける場所はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
経口投与された薬物は、小腸で吸収された後、門脈を介して肝臓に運ばれます。肝臓では、薬物代謝酵素の作用により、全身循環に入る前に薬物の一部が代謝され、その効果が減弱します。この現象を初回通過効果と呼び、肝臓がその主要な部位となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃では薬物の吸収が一部行われるものの、初回通過効果の主要な部位ではありません。胃での代謝は限定的です。正しくは:胃は薬物の吸収部位の一部であるが、初回通過効果の主要な部位ではない。選びやすい理由:薬物吸収の初期段階に関わるため、混同しやすい。混同注意:胃での吸収と初回通過効果の場所を混同することがある。
- 2. 正解。経口投与された薬物は、小腸で吸収された後、門脈を通じて肝臓へと運ばれます。肝臓では、薬物代謝酵素によって薬物の一部が代謝され、その薬理作用が弱められることがあります。これを初回通過効果と呼びます。正しくは:正解です。肝臓が初回通過効果の主要な場所です。選びやすい理由:他の吸収・代謝に関わる臓器と迷う可能性がある。混同注意:薬物の吸収部位と代謝部位を混同する可能性がある。
- 3. 小腸は経口投与された薬物の主要な吸収部位ですが、初回通過効果が主に起こる場所ではありません。小腸の細胞壁にも一部の代謝酵素は存在しますが、肝臓と比較するとその影響は限定的です。正しくは:小腸は薬物の主要な吸収部位ではあるが、初回通過効果の主要な場所ではない。選びやすい理由:吸収の始まりの場所であるため、代謝もそこで起こると誤解しやすい。混同注意:薬物吸収の開始点と初回通過効果の主要な代謝場所を混同することがある。
- 4. 腎臓は薬物の排泄に主要な役割を担いますが、初回通過効果(薬物の代謝による不活化)が起こる場所ではありません。正しくは:腎臓は薬物の排泄に関わる臓器であり、初回通過効果の場所ではない。選びやすい理由:薬物の体内動態に関わる臓器であるため、混同しやすい。混同注意:薬物の代謝と排泄の役割を持つ臓器を混同することがある。
国試ポイント
薬物の初回通過効果の概念と、それが主にどの臓器で起こるかを理解しているかが問われています。薬物の体内動態(吸収、分布、代謝、排泄)に関する基礎知識が重要です。
混同注意
胃や小腸は薬物の吸収に関わるため、初回通過効果の場所と誤解しやすいですが、初回通過効果は主に肝臓での代謝を指します。
次に同じ論点が出たら
初回通過効果が大きい薬物を経口投与する際の注意点や、座薬・注射薬など他の投与経路による影響の違いについて考えることができるか。
関連知識
薬物動態学、薬物代謝酵素(例: CYP450)、門脈循環、バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)の概念。