経鼻胃管の先端が胃内に留置されていることを確認する方法で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
経鼻胃管が胃内に正しく留置されているかを確認する最も確実で安全な方法の一つは、胃管から少量の内容物を吸引し、それが胃内容物の性状(色、粘稠度、pH)を示していることを確認することです。特に、pHが酸性(一般的に1.0〜4.0)であれば、胃内留置の信頼性が高まります。
選択肢ごとの解説
- 1. 打診は、胃管の正確な位置確認の信頼できる方法ではありません。胃管が胃内にあっても特異的な打診音は得られにくく、他の臓器やガスの影響を受けやすいです。正しくは:胃管の先端位置確認には、より直接的かつ確実な方法を選択すべきです。選びやすい理由:身体診察の一部として行われるため、選択肢として考えやすいかもしれませんが、胃管の位置確認においては不適切です。混同注意:腹部の打診は腹水の有無や肝臓・脾臓の大きさなどを評価する際に用いられますが、胃管の留置確認とは目的が異なります。
- 2. 肺音の聴取は、胃管が誤って気管や気管支に入り込んでいないかを間接的に確認する方法の一つですが、胃内に正確に留置されていることを積極的に確認するものではありません。胃管が肺に入った場合、呼吸音の変化があるかもしれませんが、胃内に留置されたことの確証にはなりません。正しくは:胃管が胃内にあることを確認するには、吸引物の確認やpH測定などがより確実です。選びやすい理由:誤嚥性肺炎のリスク回避のために気管内挿入の確認は重要であるため、関連する聴診という行為が選択肢として魅力的に見えるかもしれません。混同注意:胃管が肺に誤挿入された場合の合併症(例えば呼吸音の変化)の確認と、胃内留置の積極的な確認を混同しやすいです。
- 3. 胃管の先端がもし気管や肺に誤って入っていた場合、水を注入すると誤嚥を引き起こし、重篤な肺炎のリスクがあります。これは非常に危険な行為であり、絶対に行ってはなりません。正しくは:胃管が肺に誤挿入されていないことを確認するまでは、いかなる液体も注入してはなりません。選びやすい理由:胃管の開通性を確認する意図で選択肢として考えられるかもしれませんが、位置確認が不十分な状態での注入は非常に危険です。混同注意:胃管の閉塞確認と、安全な胃内留置確認を混同しやすいです。閉塞確認も、位置確認後に少量で慎重に行うべきです。
- 4. 正解。胃管から吸引される内容物が胃液の性状(一般的に緑色や黄色を帯び、酸性のpHを示す)であれば、胃管の先端が胃内に適切に留置されている可能性が非常に高いです。これは胃内留置を確認する上で最も信頼性の高い方法の一つです。正しくは:胃液のpH測定も併せて行うことで、より確実な確認ができます。
国試ポイント
この問題は、経鼻胃管挿入後の安全管理において、看護師が実施すべき最も重要な確認方法について問うものです。特に、誤嚥を防ぎ、患者の安全を確保するための知識が問われます。
混同注意
胃管が気管に誤挿入された場合の確認方法(呼吸苦の有無、咳嗽、チアノーゼ、気管支内での空気の出入り、X線など)と混同しやすいです。また、胃管の開通確認と位置確認を混同しやすい点も注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、胃管挿入後の「X線撮影以外の確認方法」や「注入前の必須確認事項」に注目して選択肢を検討します。また、胃管が肺に誤挿入された場合の症状や対応についても確認が必要です。
関連知識
経鼻胃管挿入後の確認方法には、X線撮影による最終確認が最も確実ですが、日常的な看護ケアでは、吸引物の確認(性状・pH)、聴診(気泡音)、挿入長確認、患者の呼吸状態観察などが複合的に用いられます。特に吸引物のpH測定は重要です。注入前に必ず位置確認を行います。