認知機能の評価で、高齢者に3段階の命令で行動を促す項目が含まれるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
MMSE(Mini-Mental State Examination)には、3段階の複雑な指示に従って行動を促す項目が含まれています。これは、指示の理解、記憶、そしてそれを実行する能力を評価するものです。
選択肢ごとの解説
- 1. CDRは、記憶、見当識、判断・問題解決、社会適応、家庭状況・趣味、介護状況の6項目について、患者本人や情報提供者からの聴取に基づいて認知症の重症度を評価するスケールです。3段階の命令で行動を促す項目は含まれません。正しくは:CDRは、これらの項目に基づいて全体的な認知症の重症度を0〜5段階で評価します。選びやすい理由:認知機能評価スケールの一つであるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:CDRは、認知症の重症度全体を評価するもので、特定の課題遂行能力を見るものではありません。
- 2. FASTは、アルツハイマー病における機能障害の進行段階を評価するスケールで、日常生活動作(ADL)の変化を主に見ていきます。3段階の命令で行動を促す項目は含まれません。正しくは:FASTは、アルツハイマー病の進行度を7段階で評価し、各段階で特徴的な機能低下を示します。選びやすい理由:機能評価に用いられるため、認知機能評価と誤解する可能性があります。混同注意:FASTは主にADLの段階的変化に着目するスケールであり、即時的な命令遂行能力を評価するものではありません。
- 3. HDS-Rは、見当識、記憶(3語記銘・遅延再生)、計算、物品記銘、言語能力(逆唱、文章完成)、概念理解などを含む9項目で構成されていますが、3段階の命令で行動を促す直接的な項目はありません。正しくは:HDS-Rは、特に見当識や記憶機能に焦点を当てた認知症スクリーニングテストです。選びやすい理由:これも一般的な認知症スクリーニングテストであるため、混同しやすいです。混同注意:HDS-Rは複合的な認知機能を評価しますが、MMSEのような具体的な3段階命令の項目は持ちません。
- 4. 正解。MMSEには「3段階の命令」という項目が含まれており、具体的には「紙を右手で取って、半分に折って、床に置きなさい」といった指示が挙げられます。これは、口頭指示の理解、記憶、実行能力を評価するものです。正しくは:MMSEは、見当識、記銘力、注意と計算、想起、言語機能、視空間認知などの項目から構成される、世界的に広く用いられている認知機能スクリーニングテストです。選びやすい理由:他の認知機能評価スケールも候補として考えられますが、具体的な指示遂行能力を見る項目はこのMMSEに特徴的です。混同注意:HDS-RとMMSEはどちらもスクリーニングテストですが、3段階命令の有無が区別のポイントです。
国試ポイント
認知症のスクリーニングテストであるMMSEとHDS-Rの具体的な評価項目を理解しているかが問われています。特に、MMSEに特徴的な「3段階の命令」の項目を知っていることが重要です。
混同注意
HDS-RとMMSEはどちらも認知症のスクリーニングでよく用いられるため、それぞれの具体的な評価内容を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
MMSEで得られた点数が、どの程度の認知機能障害を示唆するのか、またその結果からどのような追加評価や介入が必要になるのかを判断できる必要があります。
関連知識
MMSEの3段階命令の例:「紙を右手で取って、半分に折って、床に置きなさい。」この項目は、口頭指示の理解力、短期記憶、そして運動実行能力を総合的に評価します。