洗髪を行うときに、患者のエネルギー消費が最も少ない体位はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
洗髪時に患者のエネルギー消費を最も抑えることができるのは仰臥位です。仰臥位では、患者は身体を横たえた状態で頭部を支えられるため、体位保持にかかる筋力消費が最小限に抑えられます。これにより、患者の疲労を軽減し、安楽に洗髪を受けることが可能になります。特に、体力が低下している患者や臥床状態の患者にとっては、最も負担の少ない選択肢となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。仰臥位は患者がベッドに横になり、頭部が少し下がる体勢で行うため、体位保持のための筋力消費が少なく、心臓への負担も比較的低いため、エネルギー消費が最も少ないとされます。特に洗髪では、頭部を支えやすく、看護師も体位変換の介助が容易です。
- 2. 端座位は、ベッドの端に座り、足を床につけるか、フットレストに乗せる体位です。この体位は、重力に逆らって体幹を支える必要があり、ある程度の筋力とバランス感覚を要するため、仰臥位に比べてエネルギー消費が大きくなります。めまいやふらつきのリスクも考慮する必要があります。正しくは:洗髪時のエネルギー消費を抑えるには、仰臥位を選択します。選びやすい理由:ベッド上で座れる患者には自然な姿勢に見えるため。混同注意:食事や着替えなど、活動時に適した体位と混同しやすい。
- 3. 起座位は、ベッドの背上げを高くし、ほぼ座った状態の体位です。この体位も端座位と同様に、重力に対して上半身を支えるためのエネルギー消費が大きく、長時間保持することで疲労を招きやすいです。特に体力が低下している患者には不向きです。正しくは:洗髪時のエネルギー消費を抑えるには、仰臥位を選択します。選びやすい理由:座位の方が洗髪しやすいという直感から選びがち。混同注意:呼吸が楽になる体位と混同しやすい。
- 4. ファウラー位は、半座位の体位で、ベッドの背上げ角度が45度から60度程度です。この体位も上半身を起こしているため、重力に抗して姿勢を保持するためのエネルギー消費が発生します。仰臥位に比べると負担が大きくなります。正しくは:洗髪時のエネルギー消費を抑えるには、仰臥位を選択します。選びやすい理由:楽な体位という印象があるため。混同注意:呼吸困難や腹部の緊張緩和に適した体位と混同しやすい。
国試ポイント
この問題は、患者の安楽と安全を確保するための援助技術、特に体位管理に関する基礎知識を問うものです。看護師は、患者の状態に応じて最も適切な体位を選択し、身体的負担を最小限に抑える配慮が求められることを理解しているかが試されます。エネルギー消費の少ない体位、安楽な体位、特定の処置に適した体位など、体位の種類とそれぞれの特性を正確に把握しておく必要があります。
混同注意
安楽な体位、あるいは呼吸が楽になる体位(例:ファウラー位、セミファウラー位)と、エネルギー消費が少ない体位を混同しやすい。活動や処置内容によって最適な体位は異なる。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、処置の目的と患者の身体状況(体力、意識レベル、疾患など)を考慮し、最も負担が少なく安全に実施できる体位は何かを判断する。特に「エネルギー消費が少ない」「安楽」「特定の症状緩和」といったキーワードに注目する。
関連知識
体位変換の目的と方法、各体位(仰臥位、側臥位、腹臥位、座位、半座位など)のメリット・デメリット、禁忌事項、褥瘡予防のための体位管理、バイタルサイン変動時の体位管理。