患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
患者さんの否定的感情を受け止めることは、患者さんの気持ちを理解し、安心感を与え、信頼関係を築く上で非常に重要です。感情を表出する場を提供することで、患者さんは自身の内面と向き合い、問題解決へ向かう第一歩を踏み出すことができます。これは、患者さん中心の看護における基本的なコミュニケーション技術です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。患者さんの否定的感情を看護師が受け止めることは、ラポール形成と信頼関係構築に不可欠です。感情を表出することで患者さんは安心して心を開き、問題解決につながる可能性があります。正しくは:この選択肢は適切であり、修正の必要はありません。選びやすい理由:一見、否定的な感情は避けたいと思われがちですが、看護師がそれを受け止める姿勢はプロフェッショナルな対応です。混同注意:否定的な感情を「受容する」ことと「同調する」ことの違いについて混乱する可能性があります。受容は感情の存在を認めることであり、同調は感情そのものに共感しすぎることを指します。
- 2. 沈黙は、患者さんが自分の考えをまとめたり、感情を整理したりするために必要な時間であることが多く、コミュニケーションの一部として重要な意味を持ちます。すぐに会話を終えるのは不適切です。正しくは:沈黙が生じた場合でも、患者さんの様子を観察し、必要であれば待つ姿勢を示すか、優しく声かけをして状況を確認することが適切です。選びやすい理由:会話の途切れる沈黙を不快に感じ、すぐに会話を再開させたい、あるいは終わらせたいと思うかもしれません。混同注意:沈黙を「会話の停止」と捉えるか、「会話の一部」と捉えるかで判断が分かれる可能性があります。看護においては後者が適切です。
- 3. 患者中心の看護では、患者さんのニーズ、関心、理解度に合わせてコミュニケーションを行うべきです。看護師が一方的に伝えたいことに重点を置くと、患者さんの理解不足や不信感につながる可能性があります。正しくは:患者さんの訴えや質問に耳を傾け、患者さんのペースや理解度に合わせて情報を提供することが重要です。選びやすい理由:情報伝達は看護師の重要な役割であるため、効率的に情報を伝えたいという意図からこの選択肢を選びたくなるかもしれません。混同注意:「重要な情報を伝える」ことと「伝えることに固執する」ことの違いが混同されることがあります。前者は必要ですが、後者は患者中心ではありません。
- 4. 非言語的コミュニケーション(表情、ジェスチャー、姿勢など)は、言語的コミュニケーションと同様に、あるいはそれ以上に患者さんの真の感情や意図を示すことがあります。両方を総合的に捉えることが重要です。正しくは:患者さんの非言語的情報と、言語的情報の両方を総合的に観察し、理解に努めることが適切です。選びやすい理由:言葉は明確な情報源として捉えられがちですが、特に感情的な状況では非言語的なサインがより真実を語ることがあります。混同注意:言葉による明確な情報と、解釈が必要な非言語的情報との間で、どちらを優先すべきか迷うかもしれません。両方からの情報が大切です。
国試ポイント
患者中心のコミュニケーションの原則、特に受容と傾聴の姿勢が問われています。非言語的コミュニケーションの重要性、沈黙の意味、情報伝達の際の患者さんへの配慮も関連する知識として重要です。
混同注意
沈黙の解釈や、情報伝達の主体に関する選択肢は、看護師の役割と患者さんの主体性をどう捉えるかで迷いやすい点です。非言語コミュニケーションの重要性を見落とすことも考えられます。
次に同じ論点が出たら
患者さんが感情を表出した際に、どのように具体的な言葉で返答し、傾聴を深めるべきか。
関連知識
ラポール形成、傾聴、共感的理解、患者中心のケア、非言語的コミュニケーション、積極的傾聴の技法(開かれた質問、要約、言い換え、明確化)。