ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ジャパン・コーマ・スケール(JCS)において、「刺激しても覚醒せず、痛み刺激に対し払いのけるような動作をする」はⅢ-100の定義です。Ⅰ桁は刺激なしで覚醒、Ⅱ桁は刺激で覚醒、Ⅲ桁は刺激でも覚醒しない状態を示します。Ⅲ-100は重度の意識障害の中でも痛みに対する防御反応が見られる段階です。
選択肢ごとの解説
- 1. JCSのⅠ桁は意識清明に近い状態を示し、「刺激しても覚醒せず」という記述には該当しません。正しくは:JCSのⅠ桁は、刺激がなくても覚醒している状態、または呼びかけや簡単な指示で覚醒する状態を示します。選びやすい理由:JCSのⅠ桁は最も軽度な意識障害を示しますが、この記述には当てはまりません。混同注意:JCSのⅠ桁は覚醒している状態、Ⅱ桁は覚醒できないが刺激で反応する状態、Ⅲ桁は覚醒せず刺激にもほとんど反応しない状態です。
- 2. JCSのⅡ-20は「刺激をやめると眠り込む」状態を指します。設問の「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」とは異なります。正しくは:JCSのⅡ-20は「刺激をやめると眠り込む」状態です。選びやすい理由:Ⅱ桁は覚醒できないが刺激で反応する状態ですが、20では「痛み刺激に対して払いのけるような動作」までを指しません。混同注意:Ⅱ-10は「普通の呼びかけで容易に開眼する」、Ⅱ-20は「大声または体をゆさぶることで開眼する」、Ⅱ-30は「痛み刺激を加えつつ呼びかけると開眼する」です。
- 3. 正解。JCSのⅢ-100は「刺激しても覚醒せず、痛み刺激に対し払いのけるような動作をする」と定義されます。これは設問の記述と完全に一致します。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:JCSのⅢ桁は重度の意識障害を示し、100はこの記述に合致します。混同注意:Ⅲ-100は「痛み刺激に対し払いのけるような動作をする」、Ⅲ-200は「痛み刺激に対し少し手足を動かす」、Ⅲ-300は「全く反応しない」です。
- 4. JCSのⅢ-300は「刺激に全く反応しない」状態を指します。設問の「痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」とは異なります。正しくは:JCSのⅢ-300は「刺激に全く反応しない」状態です。選びやすい理由:Ⅲ桁は重度の意識障害ですが、300では完全に無反応な状態を指します。混同注意:Ⅲ-300はJCSで最も重篤な意識障害の段階であり、痛み刺激に対しても反応が全く見られない状態です。
国試ポイント
ジャパン・コーマ・スケール(JCS)の各段階の定義と、それぞれの意識状態を正確に理解しているかが問われます。特に、刺激に対する反応の種類(開眼、呼びかけ反応、痛み刺激への反応)と程度が重要です。
混同注意
GCS(グラスゴー・コーマ・スケール)との違いや、JCSの各段階(Ⅰ-、Ⅱ-10、Ⅱ-20、Ⅱ-30、Ⅲ-100、Ⅲ-200、Ⅲ-300)の具体的な症状の混同がよく見られます。特にⅢ桁の各段階は、痛み刺激への反応の有無や程度で明確に区別されます。
次に同じ論点が出たら
JCSの評価だけでなく、意識レベル低下の原因検索(頭蓋内病変、代謝性疾患など)や、気道確保の必要性、バイタルサインの変動への対応など、具体的な看護介入について判断できる必要があります。
関連知識
JCSは意識レベルを評価する日本のスケールで、意識障害の重症度を客観的に把握するために広く用いられます。患者の状態変化を時系列で追うことで、治療効果の判定や予後の予測に役立てられます。