エリクソンが提唱する発達理論において、学童期に達成すべき心理社会的課題はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
エリクソンの心理社会的発達理論では、学童期(6歳頃から12歳頃)の課題は「勤勉性対劣等感」とされています。この時期の子どもは、学校での学習や集団活動を通じて、知識や技能を習得し、努力することで達成感を得て勤勉性を育みます。一方で、失敗や他者との比較から劣等感を抱くこともあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 「親密対孤立」はエリクソンの発達段階における青年期後期から成人期初期(約20~30歳)の課題であり、学童期(約6~12歳)の課題とは異なります。正しくは:青年期後期から成人期初期の課題である。選びやすい理由:人間関係の課題ではあるが、時期が異なる。混同注意:各発達段階の課題を混同しやすい。
- 2. 「自律性対恥・疑惑」はエリクソンの発達段階における幼児前期(約1歳半~3歳)の課題であり、学童期の課題とは異なります。正しくは:幼児前期の課題である。選びやすい理由:自己を形成する上で重要ではあるが、時期が異なる。混同注意:乳幼児期の課題と混同しやすい。
- 3. 正解。エリクソンの発達理論において、学童期(約6~12歳)は「勤勉性対劣等感」の段階にあたります。この時期の子どもは、学校生活や社会活動を通じて努力し、達成感を経験することで自信を育みます。逆に、努力が報われなかったり、他者と比較して劣等感を抱いたりすることもあります。
- 4. 「自我同一性(アイデンティティ)の確立対自我同一性(アイデンティティ)の拡散」はエリクソンの発達段階における青年期(約12~20歳)の課題であり、学童期の課題とは異なります。正しくは:青年期の課題である。選びやすい理由:自己の認識に関わる課題ではあるが、時期が異なる。混同注意:青年期と学童期の区別がつきにくいことがある。
国試ポイント
エリクソンの発達段階とそれぞれの心理社会的課題を正確に理解しているかが問われる問題です。各段階の年齢区分と、その時期に特徴的な課題を明確に区別して覚えることが重要です。
混同注意
エリクソンの各発達段階における課題は、年齢と心理的テーマが複雑に絡み合っており、特に隣接する時期の課題や、抽象的な概念が似通っていると感じられる課題(例:自律性、同一性など)は混同しやすいため、各段階の核となる概念を理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
学童期の次である青年期の課題についても確認し、各段階の連続性を理解することが次のステップとなる。
関連知識
エリクソンの発達理論は、フロイトの精神分析学を基盤としつつ、生涯にわたる発達と社会・文化的な影響を重視する点で特徴的です。各段階で中心となる課題(危機)を乗り越えることで、その段階で獲得すべき「基本的能力(徳性)」が育まれると考えられています。