セルフヘルプグループについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
セルフヘルプグループは、共通の課題や問題を抱える人々が、専門家を介さずに自発的に集まり、互いに経験を分かち合い、共感し、支え合うことで、心理的な安定や問題解決を目指す非営利の自助組織です。当事者同士の交流が、孤独感の解消、自己肯定感の向上、新たな視点の獲得といった重要な心理的効果をもたらします。
選択肢ごとの解説
- 1. セルフヘルプグループは、共通の困難や問題を抱える当事者たちが自発的に集まり、相互に支え合うことを目的とした集団です。専門家による運営ではなく、メンバー自身が主体的に活動を組織し、進行します。正しくは:メンバーである当事者自身が運営の中心となる。選びやすい理由:医療に関連するテーマを扱うグループもあるため、医療従事者が関与する場だと誤解しやすい。また、専門家によるサポートが必要な場面もあるため、混同しやすい。混同注意:専門家が支援・助言を行うケースや、疾患別の患者会などで医療機関と連携するケースと混同しやすい。一般的な患者教育グループやカウンセリンググループとは異なる。
- 2. セルフヘルプグループは、営利を目的とせず、メンバーの相互扶助と精神的支援を第一に考えます。会費徴収がある場合でも、それは運営費用に充てられ、利益を追求するものではありません。正しくは:営利を目的としない非営利団体である。選びやすい理由:特定のサービスや情報提供を有料で行う団体も世の中には存在するため、混同する可能性がある。混同注意:商業的なカウンセリングサービスやセミナー、NPO法人などで会費を徴収する団体と混同しやすいが、セルフヘルプグループはあくまで当事者による非営利・相互扶助が根幹。
- 3. 正解。共通の経験を持つ人々が集まり、互いの苦悩や感情を分かち合うことで、孤独感の軽減、自己肯定感の向上、問題解決への希望といった多大な心理的効果が期待できます。これは、専門家によるアプローチとは異なる当事者ならではの共感と理解に基づいています。
- 4. セルフヘルプグループでは、メンバー全員が対等な立場で意見を述べ、経験を共有することが重視されます。特定のメンバーの意見だけが一方的に重視されることはなく、相互尊重と平等性が原則です。正しくは:メンバー全員が対等な立場で意見を共有し、相互に尊重される。選びやすい理由:一般的な組織や社会では経験豊富な人の意見が尊重されがちなので、その常識に引きずられてしまいやすい。また、長年在籍するメンバーがより多くの知識や経験を持つため、その意見が「正しい」と感じてしまいやすい。混同注意:リーダーやファシリテーターの役割と、意見の重みを混同しやすい。リーダーは会の進行を助ける役割であり、発言の重みを左右するものではない。
国試ポイント
セルフヘルプグループの基本的な概念、特徴(当事者運営、非営利、相互支援、対等性)、および主な機能(心理的効果、情報共有、社会資源としての役割)を理解しているか問う問題です。特に、専門家によるサービスや一般的な集団療法との違いを認識しているかが重要視されます。
混同注意
専門家が運営する患者会やカウンセリンググループ、NPO法人、あるいは一般的なボランティア団体などと混同されやすい。セルフヘルプグループは「当事者による、当事者のための、当事者自身の運営」という点が核である。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、セルフヘルプグループの機能だけでなく、医療従事者が果たすべき役割(情報提供、参加の推奨、連携)や、参加時の倫理的配慮(守秘義務など)についても問われる可能性がある。また、具体的な疾患別(がん患者、精神疾患患者など)でのセルフヘルプグループの活用事例についても理解が求められるかもしれない。
関連知識
セルフヘルプグループの定義と目的。主な活動内容(ミーティング、情報交換、交流会など)。効果(心理的安定、自己効力感向上、スティグマ解消など)。医療従事者の関わり方(情報提供、紹介、連携など)。代表的なセルフヘルプグループの例(アルコホーリクス・アノニマス (AA)、ナーコティクス・アノニマス (NA)、家族会など)。