うっ滞性乳腺炎について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
うっ滞性乳腺炎は、乳汁の停滞が主な原因であるため、授乳を継続して乳汁を排出することが治療と予防の基本となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。うっ滞性乳腺炎は、母乳の滞留によって引き起こされる非感染性の炎症です。授乳を継続することで乳房内の母乳が排出され、うっ滞が解消に向かうため、病態の改善につながります。また、急な授乳中止は乳汁分泌の停滞を悪化させ、症状を増悪させる可能性があります。正しくは:母乳育児は継続すべきである。選びやすい理由:乳腺炎と聞くと感染を連想し、授乳を中断すべきだと誤解する可能性がある。混同注意:感染性乳腺炎の場合は抗生剤治療と並行して授乳継続を検討しますが、うっ滞性乳腺炎では特に授乳継続が重要です。
- 2. うっ滞性乳腺炎は、乳房の強い痛み、張り、熱感、硬結といった自覚症状が明確に現れることが特徴です。これらの症状は患者の苦痛となり、医療機関を受診する主要な理由となります。正しくは:乳房の痛みや腫れなど、自覚症状がはっきりと現れる。選びやすい理由:初期の軽い乳管閉塞と混同し、症状が目立たないと考えるかもしれない。混同注意:乳房の変化に気づきにくい他の乳腺疾患とは異なり、うっ滞性乳腺炎は急性で顕著な症状を伴います。
- 3. うっ滞性乳腺炎は、主に母乳の停滞(うっ滞)によって引き起こされる無菌性の炎症です。細菌感染が原因で発生するのは「化膿性乳腺炎(感染性乳腺炎)」であり、うっ滞性乳腺炎とは病態が異なります。ただし、うっ滞性乳腺炎が重症化すると、二次的に細菌感染を合併することもあります。正しくは:母乳の停滞が主な原因で発生し、細菌感染は通常伴わない。選びやすい理由:「乳腺炎」という病名から、一般的な炎症=感染というイメージを抱きやすい。混同注意:うっ滞性乳腺炎と感染性乳腺炎は混同しやすいですが、初期段階での原因と治療法が異なります。鑑別が重要です。
- 4. うっ滞性乳腺炎は、一般的に分娩後2〜3週間以降、母乳分泌が確立されてから起こりやすいとされています。これは、母乳分泌量が増え、乳管の閉塞や授乳間隔の不規則さなどにより母乳がうっ滞しやすくなるためです。分娩直後はまだ母乳分泌が安定していないため、発症は稀です。正しくは:分娩後2~3週間以降に発症することが多い。選びやすい理由:母乳分泌の開始時期と混同し、出産直後と考えるかもしれない。混同注意:分娩直後に起こる乳房の張りは生理的なもの(乳房の充満)であり、うっ滞性乳腺炎とは区別が必要です。
国試ポイント
うっ滞性乳腺炎と感染性乳腺炎の鑑別、およびそれぞれの基本的な対応(特に授乳継続の可否)が問われるポイントです。病態生理と看護介入を結びつけて理解することが重要です。
混同注意
感染性乳腺炎と混同しやすい。感染性の場合は抗生剤治療が必要となるが、授乳継続は推奨されることが多い。しかし、うっ滞性は非感染性であり、まず乳汁排出が最優先される。
次に同じ論点が出たら
うっ滞性乳腺炎の症状がある場合に、感染性乳腺炎への移行や乳房膿瘍の形成など、さらなる病状悪化のサインを早期に察知し、医療介入の必要性を判断する。
関連知識
乳管閉塞、乳輪部のマッサージ、適切な授乳姿勢、授乳回数・間隔の調整、冷却、助産師や医師への相談。