Aさんは産褥2日である。現在、子宮底の位置は臍高で、大きく柔らかい。下腹部痛はないが悪露の排出は多い。Aさんへの看護ケアで適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
産褥2日目で子宮底が臍高にあり、柔らかく、悪露が多いという状況は、子宮収縮不全を示唆しています。子宮収縮不全の状態では、子宮底マッサージを行うことで、子宮収縮を促し、悪露の排出を促進し、異常出血の予防に繋がります。
選択肢ごとの解説
- 1. 子宮の収縮を促すためには、安静よりもむしろ活動を促すことや、子宮底マッサージが有効です。悪露が多い状況で安静臥床を続けると、子宮内の悪露が排出されにくくなる可能性もあります。正しくは:子宮収縮を促す活動やマッサージを検討する。選びやすい理由:悪露が多いと聞くと、出血量が増えるのを恐れて安静を指示しがちだが、この状況では子宮収縮不全が疑われるため安静は適切ではない。混同注意:出血が多い場合と悪露が多い場合の看護の違い。
- 2. 直接授乳は、乳頭刺激によりオキシトシンが分泌され、子宮収縮を促進する効果があります。悪露が多い、子宮が柔らかいといった子宮収縮不全が疑われる状況では、むしろ積極的に授乳を促すべきです。正しくは:積極的に直接授乳を促す。選びやすい理由:体力を消耗することを考慮して授乳を控えるべきかと思うかもしれないが、授乳は子宮回復に重要である。混同注意:疲労回復と子宮回復の優先順位。
- 3. 温罨法は血行を促進し、痛みの緩和などに用いられますが、子宮収縮を直接的に強める効果は限定的です。悪露が多く子宮が柔らかい状況では、収縮を促す直接的な介入が必要です。正しくは:子宮収縮を促す物理的介入を行う。選びやすい理由:冷えているから収縮が悪いのかと考えて温めたくなるかもしれないが、子宮収縮不全の直接的な改善策ではない。混同注意:痛みの緩和と子宮収縮促進の区別。
- 4. 正解。産褥2日目で子宮底が臍高にあり、柔らかく、悪露が多いという状況は、子宮収縮不全を示唆しています。子宮底マッサージは子宮収縮を物理的に促し、悪露の排出を助け、子宮復古を促進するために非常に有効な看護ケアです。
国試ポイント
産褥期の子宮復古不全の徴候とその対応策を理解しているかが問われる問題です。特に子宮底の位置、硬さ、悪露の量と性状は重要な観察項目であり、それに応じた適切な看護ケアを選択できる能力が求められます。
混同注意
子宮収縮不全と判断した場合の緊急性の理解。通常の悪露増加と子宮収縮不全による悪露増加の鑑別。
次に同じ論点が出たら
子宮底マッサージ実施後の子宮底の硬さ、位置、悪露量の変化を観察し、改善が見られない場合は医師への報告や追加の医療的介入(子宮収縮薬の使用など)の必要性を検討する。
関連知識
産褥期の子宮復古のメカニズム、オキシトシンの作用、産褥早期の出血性合併症の兆候と対応。