ヨード制限食が提供されるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
甲状腺シンチグラフィは、放射性ヨード製剤を投与し、甲状腺への集積度を画像化する検査です。検査前にヨード制限食を摂取することで、体内のヨードプールを枯渇させ、投与された放射性ヨードの甲状腺への取り込みを最大限に高め、診断精度を向上させることができます。これにより、甲状腺機能亢進症や甲状腺がんの診断、治療効果判定などに利用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。甲状腺シンチグラフィでは、放射性ヨードを投与して甲状腺への取り込みを画像化します。検査前に食事からのヨード摂取を制限することで、内因性のヨード量を減らし、投与された放射性ヨードがより効率的に甲状腺に取り込まれるようにし、検査の感度と精度を高めます。
- 2. 慢性腎不全では、カリウムやリン、タンパク質などの摂取制限が一般的ですが、ヨード制限は通常行われません。ただし、造影剤などヨードを含む薬剤の使用には注意が必要です。正しくは:慢性腎不全の治療では、カリウム、リン、タンパク質、水分、ナトリウムなどの制限が行われることがあります。選びやすい理由:腎機能が低下していると様々な物質の排泄が滞るため、ヨードも制限が必要ではないかと誤解する可能性があります。混同注意:カリウム制限食、リン制限食、タンパク質制限食など、他の制限食と混同する可能性があります。
- 3. 肝臓の保護を目的とした食事では、高タンパク質(肝性脳症時を除く)、低脂肪、ビタミン補給などが推奨されることがありますが、ヨードの摂取制限は直接的な目的ではありません。正しくは:肝臓を保護する食事では、肝臓の再生を促すための適切なタンパク質摂取や、脂肪の制限、ビタミンの補給などが考慮されます。選びやすい理由:肝臓も代謝に関わる臓器であるため、何か特別な制限があるのではないかと考えるかもしれません。混同注意:他の臓器疾患に対する食事療法と混同する可能性があります。
- 4. 貧血の治療では、鉄欠乏性貧血であれば鉄分を多く含む食品の摂取が推奨され、葉酸やビタミンB12欠乏性貧血であればそれらの栄養素の補給が重要です。ヨードは貧血とは直接的な関係が薄く、制限する理由はありません。正しくは:貧血の治療では、原因に応じた鉄分、葉酸、ビタミンB12などの栄養素を積極的に摂取することが推奨されます。選びやすい理由:栄養状態全体に関わることなので、ヨードも何らかの関係があるのでは、と漠然と考えるかもしれません。混同注意:鉄分補給食、葉酸補給食など、他の栄養療法と混同する可能性があります。
国試ポイント
特定の検査や治療に必要な食事療法について問う問題です。特に、ヨードが甲状腺ホルモンの主要な構成要素であるという生理学的知識と、それに基づいた検査前処置の理解が求められます。
混同注意
他の疾患や治療法における制限食(例:腎臓病食、糖尿病食など)と混同しやすいですが、ヨード制限は甲状腺関連の検査・治療に特異的です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、特定の栄養素の制限や強化が必要となる状況と、その理由を正確に結びつけられるかを確認する。特に、各栄養素が体内でどのような役割を果たすかを理解しているかが重要。
関連知識
甲状腺ホルモン(サイロキシン、トリヨードサイロニン)の合成にはヨードが必須であること。バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患。放射性ヨード内服療法。食品中のヨード含有量(海藻類など)。