入院中の妻を亡くした直後の夫へのグリーフケアで最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
死後の処置への立ち会いは、死の現実を受け止め、大切な人との最後の別れを実感する重要な機会となります。これにより、遺された家族が故人との関係性を整理し、グリーフプロセスを適切に進める手助けとなるため、夫が希望する場合には許可することが最も適切な対応です。この行為は、悲嘆の初期段階における感情の表出を促し、未解決の感情を残さないために非常に有効です。
選択肢ごとの解説
- 1. 故人の話を避けることは、死別による悲しみを深める原因となったり、故人との関係性を整理する機会を奪ったりする可能性があります。故人の思い出を語ることは、悲しみを乗り越える上で重要なプロセスです。正しくは:故人である妻の話は、夫が望むのであれば積極的に耳を傾け、思い出を語る機会を提供するべきである。選びやすい理由:悲しんでいる人に対して、さらに悲しい話をさせるのは忍びないと感じるため、良かれと思って選択しがちです。混同注意:悲しんでいる人をさらに傷つけないようにすることと、感情の表出を妨げないことの区別。
- 2. グリーフケアは悲しみが和らいでから開始するのではなく、死別直後から開始されるべきものです。悲嘆の初期段階から適切なケアを行うことで、複雑性悲嘆への移行を防ぎ、健康なグリーフプロセスを支援します。正しくは:グリーフケアは、死別直後から早期に開始し、夫の悲しみに寄り添うことが望ましい。選びやすい理由:悲しみが強い時期にケアを始めるのは負担が大きいと感じるため、時期尚早と判断しがちです。混同注意:悲しみのピーク時に過剰な介入を避けることと、必要なケアを先延ばしにすることの区別。
- 3. 正解。夫が望むのであれば、亡くなった妻の死後の処置に立ち会うことは、死の現実を受け入れ、故人との最後の別れを実感するための重要な機会となります。この経験は、グリーフプロセスにおける感情の整理と受容を助けます。選びやすい理由:正答であるため、この選択肢を選ぶことが最も適切です。
- 4. サポートグループへの参加は有効なグリーフケアの一つですが、死別直後の悲しみが強い時期に「積極的に勧める」ことは、夫に心理的負担を与える可能性があります。参加は夫自身の意思とタイミングに委ねられるべきであり、選択肢の一つとして情報提供するに留めるのが適切です。正しくは:夫が望むのであれば、同様の経験を持つ遺族のサポートグループの情報を、適切なタイミングで提供する。選びやすい理由:サポートグループは有効な支援であるため、積極的に勧めることが良いことだと考えがちです。混同注意:有効な支援の提供と、対象者の意思を無視した押し付けの区別。
国試ポイント
グリーフケアの基本原則と、対象者の希望を尊重した個別的支援の重要性を理解する。
混同注意
悲しみを避けさせることと、悲しみに向き合わせることの区別。グリーフケアは悲しみを否定せず、むしろ向き合うプロセスを支える。
次に同じ論点が出たら
グリーフケアに関する問題では、対象者の個別性(希望、状況)を尊重した支援かどうか、悲嘆のプロセスを阻害しないか、感情の表出を促すか、という観点から判断する。
関連知識
グリーフケアの段階(衝撃、否認、混乱、受容など)と、それぞれの段階に応じた適切な介入。故人との関係性の整理、感情の表出の促進、社会的支援の活用。