全身麻酔下で食道再建術を受ける患者への術前オリエンテーションで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
全身麻酔下で行われる手術では、患者の呼吸管理を確実にするため、気管挿管が必須となります。患者にこの処置について事前に説明することは、麻酔導入時の不安を軽減し、協力体制を得る上で非常に重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 術後の肺合併症予防には、深く吸い込む腹式呼吸や、鼻から吸って口から吐く呼吸法の指導が一般的です。口から吸って鼻から吐く練習は一般的ではありません。正しくは:「腹式呼吸の練習をしましょう」または「鼻から息を吸って口からゆっくり吐く練習をしましょう」選びやすい理由:呼吸練習は術前オリエンテーションでよく行われるため、一見正しい選択肢に見えます。混同注意:術前の呼吸練習の重要性は理解していても、具体的な指導内容を正確に把握していないと間違えやすいです。
- 2. 食道再建術において、手術直前に下剤を服用させることは一般的ではありません。消化管手術の場合でも、術前の腸管処置は通常、前日までに完了します。正しくは:「手術前日の夜から食事は控えていただきます」または「手術前に腸の準備が必要な場合は、事前に下剤を服用していただきます」選びやすい理由:腸管の手術であれば下剤を用いるため、消化器系の手術と混同して選んでしまう可能性があります。混同注意:大腸手術など他の消化器手術の術前準備と混同しやすいです。食道手術では腸管の術前処置は通常不要です。
- 3. 全身麻酔下の手術では、患者さんの安全確保のため、コンタクトレンズを含む装飾品や義歯などは全て外してもらうのが原則です。これは、レンズが乾燥したり、麻酔中の目の状態を直接観察する必要があるためです。正しくは:「手術中はコンタクトレンズを外していただきます」選びやすい理由:普段からコンタクトレンズを使用している患者にとっては、煩わしさから「大丈夫」という言葉に安心感を覚えるかもしれません。混同注意:手術中の装飾品の取り扱いに関する一般的なルールを把握していないと、誤った選択をしてしまうことがあります。
- 4. 正解。全身麻酔では、安全な呼吸管理のために気管挿管を行い、人工呼吸器に接続するのが一般的です。これは重要な術前情報であり、患者さんに事前に説明することで不安を軽減できます。
国試ポイント
全身麻酔下の手術における術前オリエンテーションの基本事項と、患者の安全管理に関する知識が問われています。特に、呼吸管理のための気管挿管は全身麻酔の主要な処置であり、事前に説明すべき内容です。
混同注意
術前指導でよく行われる「呼吸練習」や「食事制限」などの一般的な項目と混同し、具体的な内容の正確性を見落とすことがあります。また、他の部位の手術(大腸手術など)の準備と混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、全身麻酔の基本的な管理内容(呼吸管理、循環管理、麻酔薬、術前禁飲食など)と、それに伴う患者への説明事項の重要性を確認する。
関連知識
全身麻酔の導入と維持、気管挿管の目的と手順、術前の禁飲食の原則、術前の物品除去(装飾品、義歯、コンタクトレンズなど)の理由、術後の肺合併症予防のための呼吸練習(腹式呼吸、ハッフィング)について。