チェーンソーの使用によって生じるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
チェーンソーなどの振動工具を長時間使用することで、手指や腕の血管や神経に障害が生じ、振動病と呼ばれる一連の症状が発生する。レイノー現象(白色指)は、この振動病の代表的な症状であり、寒冷刺激などで手指の血管が攣縮し、指が白くなったりしびれたりする。
選択肢ごとの解説
- 1. じん肺は、粉塵を長期間吸入することで肺に線維化が起こる疾病であり、チェーンソーの使用とは直接的な関連性が薄い。チェーンソー作業では木くずや粉塵が発生するが、それが主因でじん肺が引き起こされることは稀である。石綿やケイ酸などを扱う職業で多く見られる。正しくは:じん肺は、粉塵を長期間吸入することで肺に線維化が起こる疾病である。選びやすい理由:チェーンソー作業中に粉塵を吸入する可能性はあるため、肺への影響を連想するかもしれない。混同注意:粉塵を吸入することによる肺疾患全般と混同しやすい。
- 2. チェーンソーの使用は、振動や騒音、作業環境の危険を伴うが、直接的に視力低下を引き起こす主要な原因ではない。保護メガネの不着用による異物混入や外傷のリスクはあるが、恒久的な視力低下を招くものではない。正しくは:チェーンソーの使用は直接的な視力低下の主要因ではない。選びやすい理由:作業中の集中や目の疲労、飛散物による目の損傷を連想するかもしれない。混同注意:目の保護の必要性と、視力そのものの低下を混同する。
- 3. 心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋が壊死する疾患であり、生活習慣病や動脈硬化が主な原因である。チェーンソーの使用に伴う身体的負担やストレスは心臓に影響を与える可能性はあるものの、直接的な原因として心筋梗塞を誘発することは一般的ではない。正しくは:心筋梗塞は、生活習慣病や動脈硬化が主な原因である。選びやすい理由:肉体労働による心臓への負担を連想するかもしれない。混同注意:肉体労働による全身の健康リスクと、特定の臓器疾患を混同する。
- 4. 肘関節の拘縮は、関節を構成する組織の器質的変化により関節可動域が制限される状態であり、外傷や炎症、長期的な固定などが原因で起こる。チェーンソー作業では肘を頻繁に動かすため、拘縮よりもむしろ過度な使用による腱鞘炎や上腕骨外側上顆炎(テニス肘)などの炎症性疾患のリスクが高い。正しくは:肘関節の拘縮は、外傷や炎症、長期的な固定などが原因で起こる。選びやすい理由:反復作業による関節への影響を連想するかもしれない。混同注意:反復運動による炎症や損傷と、拘縮を混同する。
- 5. 正解。チェーンソーのような振動工具の長期的な使用は、振動病(振動障害)を引き起こす主要な原因の一つである。レイノー現象は振動病の典型的な症状の一つであり、指の血管が収縮し、白色化やしびれ、冷感などが現れる。特に寒冷刺激で誘発されやすい。正しくは:チェーンソーのような振動工具の長期的な使用は、振動病(振動障害)を引き起こす主要な原因の一つであり、レイノー現象はその典型的な症状である。選びやすい理由:振動工具による特定の健康障害を知っていれば選択しやすい。混同注意:他の一般的な作業関連疾患と混同する可能性はあるが、レイノー現象は振動病に特異的。
国試ポイント
特定の職業病とその原因、および症状との関連性を理解しているかが問われている。振動工具の使用による振動病の知識が重要である。
混同注意
職業病に関する幅広い知識が必要であり、特定の作業とそれに特有の症状を結びつけられるかがポイントとなる。
次に同じ論点が出たら
この問題が解ければ、振動病に関する基本的な知識は習得できていると考えられる。次に、振動病の予防策や、レイノー現象以外の振動病の症状について問われる問題に対応できるよう学習を進めると良い。
関連知識
振動病の初期症状や進行、予防策(防振手袋の使用、定期的な休憩、作業時間の制限など)についても理解を深めておくことが望ましい。また、他の職業病(例: 騒音性難聴、鉛中毒、有機溶剤中毒など)についても復習しておくと良い。