妊娠に伴う母体の生理的変化とその時期の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
妊娠による循環血液量の増加は、母体の胎児への酸素や栄養供給を確保するために起こる重要な生理的変化です。これは妊娠28週から34週頃にピークに達し、元の量より約30~50%増加します。妊娠32週は、この循環血液量が最大になる時期と一致するため、この組み合わせが正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 妊娠中はプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増加するため、基礎体温は高温期を維持し、低下することはありません。正しくは:基礎体温は高温期を維持する。選びやすい理由:初期の体温変動に惑わされる可能性がある。混同注意:妊娠初期の体温が低いと誤解する。
- 2. 乳房の緊満感や変化は、妊娠初期(妊娠6週頃から)に現れ始めることが多いです。妊娠15週頃には、より顕著になっている可能性はありますが、変化が始まる時期としては早いです。正しくは:乳房に張りを感じるのは妊娠初期(6週頃)から。選びやすい理由:妊娠中期にも乳房の変化は続くため、間違いではないように見える。混同注意:乳房の変化が妊娠中期にピークに達すると誤解する。
- 3. つわり(悪心・嘔吐)は一般的に妊娠8~11週頃にピークを迎え、その後妊娠12~16週頃にかけて徐々に軽減していくことが多いです。妊娠11週ごろはまだつわりのピークである可能性が高い時期です。正しくは:悪心・嘔吐は妊娠12~16週頃にかけて軽減していく。選びやすい理由:つわりが軽減し始める時期に近いと感じるかもしれない。混同注意:つわりの軽減が始まる時期を早めに捉える。
- 4. 正解。妊娠による循環血液量の増加は、妊娠28~34週頃に最大になるとされています。妊娠32週ごろは、このピークに当たる時期であり、正しい組み合わせです。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:他の選択肢も部分的に正しいように見えるため、注意が必要。混同注意:循環血液量のピークを妊娠後期全般と捉えることがある。
国試ポイント
妊娠に伴う母体の生理的変化について、その変化の内容と出現時期・ピーク時期を正確に理解しているかが問われます。特に、体温、乳房の変化、つわり、循環血液量、腎機能、呼吸機能などの主要な変化は頻出です。
混同注意
各選択肢が示す時期は、おおよその目安であり個人差があるため、完全に誤りとは断定しにくいものもあります。しかし、一般的な生理的変化の時期として最も適切かどうかを判断する必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様に、妊娠中の消化器系や呼吸器系の変化、あるいは出産後の母体変化とその時期の組み合わせについて問われる可能性があります。
関連知識
妊娠による生理的変化は、全身の臓器に及びます。心拍出量の増加、腎血流量の増加、呼吸回数の増加、消化管運動の低下、皮膚色素沈着、子宮の増大などが挙げられます。それぞれの変化の目的と時期を学習しておくことが重要です。