閉経について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
閉経期には卵巣からのエストロゲン分泌が急激に低下します。エストロゲンは腟粘膜の維持に重要な役割を担っており、その減少により腟粘膜は薄くなり、乾燥しやすくなります。これにより、腟内のグリコーゲンが減少し、デーデルライン桿菌の活動が低下するため、乳酸産生が減り、腟内のpHが上昇します。結果として自浄作用が低下し、感染症にかかりやすくなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。閉経によりエストロゲン分泌が減少するため、腟粘膜が萎縮し、自浄作用が低下します。これにより、感染症のリスクが増加します。正しくは:正しい選択肢のため修正不要です。選びやすい理由:一見すると自浄作用が低下するというのはネガティブな変化であり、直感的に誤りと判断しがちですが、医学的には正しい現象です。混同注意:加齢とともに体が衰えるイメージと結びつきやすく、自浄作用の低下という表現が正しいと理解しにくい場合があります。
- 2. 閉経は卵巣機能の停止を意味し、卵巣から分泌されるエストロゲンの量が大幅に減少します。これは閉経後の様々な身体的変化の主要な原因です。正しくは:閉経後はエストロゲンの分泌量が「減少」します。選びやすい理由:ホルモン補充療法などでエストロゲンを補うことがあるため、何らかの形でエストロゲンが増えるという誤解を生む可能性があります。混同注意:エストロゲンが体内で全く分泌されなくなるわけではない(副腎などからも少量分泌される)ため、完全に「なくなる」わけではないという点と混同しやすいです。
- 3. 厚生労働省のデータなどによると、日本人女性の閉経平均年齢は50~51歳頃とされています。55歳はやや遅い年齢です。正しくは:日本人女性の閉経平均年齢は「50〜51歳」です。選びやすい理由:平均年齢に関する知識が曖昧だと、55歳という数字がそれらしく聞こえることがあります。混同注意:個人の閉経年齢には幅があるため、一般的な平均値と個別のケースを混同しやすいです。
- 4. 閉経の診断基準は、一般的に連続「12か月」以上の無月経です。10か月ではまだ閉経とは診断されません。正しくは:連続「12か月」の無月経の確認で診断されます。選びやすい理由:10か月という具体的な数字は、何らかの診断基準のように思わせるため、迷いやすいです。混同注意:診断基準の月数を正確に覚えていないと、10か月と12か月の区別がつきにくいです。
国試ポイント
閉経の定義、エストロゲン減少に伴う身体的変化(特に性器の変化)、閉経の平均年齢、診断基準に関する正確な知識が問われています。エストロゲンの生理作用と閉経後の変化を関連付けて理解することが重要です。
混同注意
各選択肢で提示される数値(平均年齢、無月経期間)が実際の値と近しいが異なるため、正確な数値を覚えていないと誤りやすいです。また、エストロゲン減少による影響を正しく理解していないと、自浄作用の低下という選択肢が誤りと判断される可能性があります。
次に同じ論点が出たら
閉経後の生活習慣指導や、ホルモン補充療法を含めたQOL向上のための看護介入について考察できる。
関連知識
更年期障害の症状(血管運動神経症状、精神神経症状、泌尿生殖器症状など)、ホルモン補充療法(HRT)の適応と禁忌、骨粗しょう症のリスク増加。