短期記憶と関係が深いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
海馬は、大脳辺縁系の一部であり、新しいエピソード記憶や意味記憶といった宣言的記憶の形成と短期記憶の維持、そしてそれを長期記憶へと変換する過程で中心的な役割を果たします。海馬が損傷すると、新しい記憶を形成できなくなる「前向性健忘」が生じることが知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 橋は脳幹の一部であり、呼吸調節や睡眠、感覚情報の中継などに関与しますが、短期記憶の直接的な形成には関与しません。正しくは:呼吸調節や感覚情報の中継に関わる選びやすい理由:脳の主要部位の一つであるため、知識が曖昧だと選んでしまう可能性がある。混同注意:脳幹の他の部位との機能の混同。
- 2. 正解。海馬は、新しい出来事や情報の短期記憶を形成し、それを長期記憶として定着させる上で非常に重要な役割を担っています。特に宣言的記憶(エピソード記憶や意味記憶)に関与します。正しくは:新しい記憶の形成に不可欠選びやすい理由:記憶と関連する脳部位として有名。混同注意:他の記憶の種類(手続き記憶など)との関連部位との混同。
- 3. 脊髄は中枢神経系の一部ですが、主に身体からの感覚情報の伝達と運動指令の伝達を担っており、記憶の形成には直接関与しません。正しくは:感覚と運動の伝達経路である選びやすい理由:中枢神経系の一部であるため、選んでしまう可能性がある。混同注意:脳と脊髄の役割分担の理解不足。
- 4. 松果体は、メラトニンを分泌して睡眠・覚醒リズム(概日リズム)の調節に関与しますが、記憶の形成には直接関与しません。正しくは:概日リズムの調節に関わる選びやすい理由:ホルモン分泌に関わるため、脳の重要な機能と誤解されやすい。混同注意:内分泌系と神経系の機能の混同。
- 5. 視床下部は、体温調節、摂食・飲水行動、ホルモン分泌調節など、生命維持に不可欠な機能や自律神経系の調節に関与しますが、短期記憶の直接的な形成には関与しません。正しくは:生命維持機能や自律神経系の調節を担う選びやすい理由:脳の重要な調節中枢であるため、幅広い機能があると誤解されやすい。混同注意:他の脳部位(特に大脳辺縁系)の機能との混同。
国試ポイント
脳の各部位と主要な機能(特に記憶、感情、運動、感覚など)を正確に理解しているかが問われる。海馬は記憶機能において非常に重要であり、国家試験でも頻出の知識である。
混同注意
脳の他の部位(例えば、扁桃体は感情記憶、小脳は手続き記憶など)も記憶と関連するが、短期記憶の形成・定着という点では海馬が最も直接的に関与する。視床下部や橋も脳の重要な部位だが、記憶とは直接結びつかない。
次に同じ論点が出たら
この知識を基に、特定の脳損傷における記憶障害の種類や、高齢者の認知症でみられる記憶機能低下のメカニズムについて考察できるか。
関連知識
記憶の種類(短期記憶、長期記憶、宣言的記憶、非宣言的記憶など)、それぞれの記憶に関わる脳部位(大脳皮質、扁桃体、小脳、基底核など)、健忘の種類(前向性健忘、逆向性健忘)。