市町村による大腸がん検診の項目はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
市町村が実施する大腸がん検診は、効率的かつ費用対効果の高いスクリーニングを目指しており、通常、「問診」と「便潜血検査(免疫法)」が採用されます。問診で自覚症状やリスク因子を把握し、便潜血検査で大腸からの出血の有無を確認します。便潜血検査陽性者には、精密検査として大腸内視鏡検査や注腸X線検査が推奨されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。問診は、受診者の自覚症状や既往歴、家族歴などを確認するために、大腸がん検診において重要な項目です。これにより、検査の必要性や注意点を判断する情報が得られます。正しくは:正しい選択肢です。選びやすい理由:問診は、全ての健康診断や検診の基本的な項目であるため、除外する理由はない。混同注意:他の検査と比べて直接的な診断ではないため、項目に含まれるか迷うことがある。
- 2. 直腸診は、一部の大腸がん(特に直腸がん)の診断に有用な検査ですが、市町村が実施する集団検診の一般的な項目としては含まれていません。スクリーニングとしては便潜血検査が主流です。正しくは:直腸診は市町村の大腸がん検診の項目ではありません。選びやすい理由:直腸がんの直接的な検査であるため、一見正しいように思える。混同注意:医師による診察時に行われることがあるため、検診項目と誤解しやすい。
- 3. 血液検査は大腸がんの診断補助(腫瘍マーカーなど)や全身状態の把握に用いられることがありますが、市町村による大腸がんの一次スクリーニング検診の必須項目ではありません。便潜血検査が第一選択です。正しくは:血液検査は市町村の大腸がん検診の必須項目ではありません。選びやすい理由:がん検診で腫瘍マーカーの検査が行われる場合があるため、含まれると誤解しやすい。混同注意:他の成人病検診項目と混同しやすい。
- 4. 正解。便潜血検査は、消化管からの出血の有無を簡便に確認できる検査であり、市町村による大腸がん検診の一次スクリーニングとして最も一般的に用いられています。陽性の場合には精密検査が必要です。正しくは:正しい選択肢です。選びやすい理由:大腸がんのスクリーニング検査として最も認知度が高い。混同注意:大腸がんの確定診断ではないため、検診項目としての位置づけを迷うことがある。
- 5. 腹部エックス線検査は、消化管の通過障害や穿孔などの診断には有用ですが、大腸がんのスクリーニングや診断目的で市町村による大腸がん検診の項目としては採用されていません。バリウム検査や内視鏡検査が精密検査として行われます。正しくは:腹部エックス線検査は市町村の大腸がん検診の項目ではありません。選びやすい理由:腹部臓器の検査であるため、関連があるように思える。混同注意:胃のバリウム検査など、他の消化器系検査と混同しやすい。
国試ポイント
市町村が行うがん検診の対象疾患と、それぞれの検診項目を正確に理解しておくことが重要です。特に、一次スクリーニング検査と精密検査の区別、および集団検診で採用される簡便で侵襲の少ない検査方法を把握しておく必要があります。
混同注意
直腸診や血液検査(腫瘍マーカー)は、大腸がんの診断や精密検査で用いられることがありますが、集団検診の一次スクリーニング項目とは異なります。これらの違いを明確に区別することが求められます。
次に同じ論点が出たら
便潜血検査で陽性となった場合の、次の段階で行われる精密検査の種類や、その際の看護師の役割について問われる可能性があります。
関連知識
大腸がん検診の目的は早期発見・早期治療であり、便潜血検査は死亡率減少効果が示されている有効なスクリーニング方法です。陽性者への確実な精密検査受診勧奨と、精密検査後の適切なフォローアップが重要です。