膀胱癌で手術療法を予定している成人で、緊急の対応が必要な症状はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
尿閉は、膀胱に尿が貯留しているにもかかわらず排尿が困難な状態であり、放置すると水腎症、腎不全、膀胱破裂のリスクがあるため、緊急で導尿などの処置が必要です。他の選択肢の症状は、不快感や治療を要する症状ではありますが、直ちに生命に関わる緊急性はありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 残尿感は膀胱癌でよく見られる症状ですが、直ちに生命を脅かすものではなく、緊急性は低いと判断されます。多くの場合、残尿は排尿後の不快感として現れますが、尿閉に比べると差し迫った対応は不要です。正しくは:「残尿感」は緊急を要する症状ではない。選びやすい理由:残尿感は不快であり、患者のQOLに影響を与えるため、緊急と誤解する可能性がある。混同注意:「残尿感」と「尿閉」は症状は異なるが、いずれも排尿に関連するため混同しやすい。
- 2. 正解。尿閉は膀胱内に尿が充満しているにもかかわらず、排尿が全くできない状態を指します。放置すると水腎症や腎機能障害を引き起こす可能性があり、また膀胱破裂のリスクもあるため、直ちに導尿などの処置が必要な緊急性の高い症状です。正しくは:尿閉は直ちに導尿などの処置が必要な緊急性の高い症状である。選びやすい理由:症状の不快さから緊急性を判断する際に、尿閉の重篤性を見落とすことがある。混同注意:他の排尿症状と比較して、尿閉の定義と緊急性の根拠を明確に理解している必要がある。
- 3. 排尿痛は膀胱炎や尿道炎など、様々な泌尿器系の疾患で認められる症状ですが、通常、直ちに生命に関わる緊急性は低いです。疼痛緩和や原因疾患の治療は必要ですが、緊急手術を要するほどの差し迫った状況ではありません。正しくは:「排尿痛」は緊急を要する症状ではない。選びやすい理由:痛みが強い場合、緊急と誤解しやすい。しかし、痛みの有無と緊急性は必ずしも一致しない。混同注意:排尿痛は苦痛を伴うが、尿閉のように臓器機能に直接的な悪影響を及ぼすわけではないため、緊急性の判断が難しい。
- 4. 頻尿は排尿回数が異常に増加する状態ですが、緊急の対応を要する症状ではありません。生活の質に影響を与えることはありますが、直ちに生命を脅かしたり、臓器に不可逆的な損傷を与えるリスクは低いです。正しくは:「頻尿」は緊急を要する症状ではない。選びやすい理由:頻尿が日常生活に大きな支障をきたすため、緊急と捉えてしまう可能性がある。混同注意:排尿に関する症状であるため、他の症状との相対的な緊急性を判断しにくい。
国試ポイント
膀胱癌患者における緊急性の高い症状の認識が問われています。特に、尿路系の閉塞症状が引き起こす重篤な合併症とその緊急性について理解していることが重要です。
混同注意
残尿感、排尿痛、頻尿といった他の排尿に関する症状と、尿閉の重篤性を混同しないことが求められます。それぞれの症状が引き起こす身体への影響を正しく評価することが重要です。
次に同じ論点が出たら
尿閉と判断した場合、直ちに医師に報告し、導尿の準備や実施を速やかに行う必要があります。患者の状態(疼痛の有無、膀胱の膨満度など)を詳細に観察し、状況に応じて適切な処置を選択します。
関連知識
尿路閉塞の症状(水腎症、腎機能障害)、導尿の適応と方法、膀胱癌の合併症、泌尿器系の緊急疾患について。患者のバイタルサインや全身状態と合わせて緊急度を判断する視点も重要です。