経腟分娩の正常な経過で最初に起こるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
経腟分娩は分娩第一期、第二期、第三期に分けられます。分娩第一期は陣痛開始から子宮口全開大までを指し、この時期に子宮口が徐々に開いていきます。したがって、分娩第一期の終着点である『子宮口の全開大』が、児の娩出準備が整った状態を示す最初の重要な出来事となります。発露、排臨、児頭の娩出は分娩第二期に起こり、胎盤の娩出は分娩第三期に起こります。
選択肢ごとの解説
- 1. 発露は、子宮口全開大後に児頭が下降し、陣痛時に陰裂から露出した児頭が、陣痛間欠時には自然に引っ込む状態を指します。全開大より後の段階です。正しくは:発露は、子宮口全開大後に続く現象であり、最初に起こるものではありません。選びやすい理由:分娩の具体的な進行を示す用語であり、混同しやすいですが、子宮口全開大より後に起こります。混同注意:排臨と混同しやすいが、発露は児頭が陣痛間欠時にまだ引っ込む状態。排臨は引っ込まなくなる状態。
- 2. 排臨は、子宮口全開大を経て児頭がさらに下降し、陣痛がなくても児頭が陰裂に常時露出している状態を指します。子宮口全開大より後の、分娩第二期の後半に起こります。正しくは:排臨は、子宮口全開大後、さらに分娩が進行した段階で起こる現象です。選びやすい理由:分娩の進行を示す重要な指標ですが、子宮口全開大よりは後です。混同注意:発露と混同しやすいが、排臨は児頭が陣痛間欠時にも引っ込まなくなる状態。
- 3. 胎盤の娩出は、児が娩出された後、分娩第三期に起こる現象です。児頭の娩出よりもさらに後になります。正しくは:胎盤の娩出は、児の娩出後に続く分娩第三期の出来事です。選びやすい理由:分娩の一連の流れの一部ですが、最も初期の段階ではありません。混同注意:分娩の全ての段階を知らないと、順序を誤解しやすい。
- 4. 児頭の娩出は、子宮口全開大を経て分娩第二期に進行し、排臨や発露の後、最後に行われる最も重要なステップの一つです。子宮口全開大より後に起こります。正しくは:児頭の娩出は、子宮口の全開大後に続く分娩第二期の段階で起こります。選びやすい理由:分娩のクライマックスであり、印象に残りやすいですが、子宮口全開大が先行します。混同注意:「分娩」という言葉から児頭の娩出を連想しがちだが、分娩第一期の終了が全開大。
- 5. 正解。経腟分娩の正常な経過において、陣痛が開始し子宮口が徐々に開大していく分娩第一期が進行し、最終的に子宮口が完全に開いた状態(全開大)になることが、分娩第二期(児の娩出期)への移行を示す最初の重要な節目となります。この後、児頭の下降が本格化し、発露や排臨、児頭の娩出へと進みます。
国試ポイント
分娩の各段階とその主な出来事の順序を正確に理解しているかを問う問題です。特に分娩第一期の終了と分娩第二期への移行点である子宮口全開大の重要性がポイントです。
混同注意
各選択肢が示す現象は全て分娩に関連するため、それぞれの時期と順序を混同しやすいです。特に発露と排臨は似たような表現で惑わせやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、分娩各期の定義、各段階における具体的な現象の順序(特に児頭の下降に伴う発露や排臨、回旋などの細かなステップ)が問われると予想されます。また、異常分娩の兆候や対応についても注意が必要です。
関連知識
分娩の三期(第一期:開口期、第二期:娩出期、第三期:後産期)の定義と、それぞれの時期に起こる主要な生理学的変化や看護介入について。分娩の7つの機序(進入、下降、屈曲、内旋、伸展、外旋、娩出)についても関連知識として重要です。