Ménière〈メニエール〉病の患者への指導内容について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
メニエール病の患者は、めまい発作時に視覚・聴覚刺激によって症状が悪化しやすいため、静かで落ち着いた環境で安静にすることが重要です。これにより、自律神経系の興奮を抑え、めまい、吐き気、嘔吐などの症状の軽減を図ります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。メニエール病のめまい発作時には、視覚・聴覚刺激が症状を悪化させる可能性があるため、静かで落ち着いた環境で安静にすることが最も適切である。選びやすい理由:症状悪化を防ぐための一般的な対処法として理解しやすい。混同注意:めまい一般に対する常識的な対応。
- 2. 発作時に部屋を明るく保つと、視覚刺激が増加し、めまいや眼振が悪化する可能性があるため不適切である。薄暗い環境の方が良い。正しくは:発作が起きた際には、部屋を薄暗く保つか、目を閉じて安静にするように指導する。選びやすい理由:転倒防止などの安全面を考慮して明るい方が良いと誤解する。混同注意:認知症患者の夜間の転倒予防など、他の疾患における環境整備。
- 3. めまいがひどい時に特定の場所をじっと見つめると、視覚からの情報と前庭系の情報が矛盾し、めまいや吐き気が悪化する可能性があるため不適切である。目を閉じるか、ぼんやりと遠くを見るのが良い。正しくは:めまいがひどい時には、目を閉じるか、遠くの景色をぼんやりと見るように促す。選びやすい理由:視覚で体幹のバランスを取ろうとする無意識の行動と関連付けて正しいと誤解する。混同注意:乗り物酔いなどで遠くを見ることで症状が軽減する場合があること。
- 4. 嘔吐を伴う症状の際に仰向けで安静にすると、吐物が気管に詰まる誤嚥のリスクがあるため不適切である。体を横向きにするか、頭を横に傾ける体位が適切である。正しくは:嘔吐を伴う症状の際は、横向きで安静にするか、顔を横に向けて嘔吐物が気管に入らないように指示する。選びやすい理由:安静にすること自体は正しいという点で選択しやすい。混同注意:一般的な安静臥床の姿勢。誤嚥性肺炎予防の体位と混同。
- 5. 耳鳴りがするときに周囲の音を完全に遮断すると、かえって耳鳴りが強調されて不快感が増すことがある。心地よい程度の環境音で耳鳴りから意識を逸らす「音響療法」が有効な場合もある。正しくは:耳鳴りがするときは、耳鳴りを強調させない程度に周囲の音を遮断するか、心地よい程度の環境音でマスキングすることを検討する。選びやすい理由:耳鳴りが不快であるため、音を遮断することが良いと直感的に考えてしまう。混同注意:外部刺激による症状悪化の回避と、耳鳴りそのものの対処法。
国試ポイント
メニエール病患者への生活指導の基本は、発作時の刺激軽減と安静保持であることを理解する。
混同注意
めまいには様々な原因があり、それぞれで安静時の環境指導が異なることを混同しやすい。例えば良性発作性頭位めまい症では、めまいを誘発する頭位を避ける指導が中心となる。
次に同じ論点が出たら
メニエール病の生活指導に関する問題が出た場合、めまい発作時の刺激の遮断と安静の保持を促す選択肢を選ぶ。特に、聴覚・視覚刺激の軽減がポイントとなる。
関連知識
メニエール病は内リンパ水腫を病態とし、反復性のめまい、難聴、耳鳴りを主症状とする。発作時は、薬物療法(制吐剤、めまい抑制薬など)に加え、精神的な安静も重要である。日常生活では、ストレス軽減、十分な睡眠、カフェインやアルコールの摂取制限なども指導される。