体位ドレナージの目的はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
体位ドレナージは、肺の特定部位に貯留している痰や気道分泌物を、重力の力を利用して主気管支や気管へ移動させ、咳や吸引によって排出されやすくするための看護技術です。これにより、気道クリアランスを改善し、呼吸機能の維持・改善を図ります。
選択肢ごとの解説
- 1. 体位ドレナージは呼吸器系のケアであり、関節拘縮の予防にはROM運動や適切な体位保持、ポジショニングなどが用いられます。正しくは:関節拘縮の予防には、関節可動域訓練や早期離床が重要です。選びやすい理由:臥床が続く患者の場合、体位変換は関節拘縮予防にも繋がるため、混同しやすいかもしれません。しかし、体位ドレナージの直接的な目的ではありません。混同注意:体位変換と体位ドレナージの目的を混同しやすいです。
- 2. 体位ドレナージは気道分泌物の排出を目的としており、直接的な鎮痛効果はありません。体位によってはむしろ苦痛を伴う場合もあります。正しくは:痛みの軽減には、鎮痛薬の使用やクッションなどによる除圧、安楽な体位の調整が図られます。選びやすい理由:安楽な体位を整えることが痛みの軽減に繋がることから、間接的な効果として捉えがちですが、目的ではありません。混同注意:安楽な体位保持と体位ドレナージの目的を混同しやすいです。
- 3. 体位ドレナージは排痰を促すための処置であり、睡眠導入を目的とするものではありません。むしろ、処置自体が刺激となり睡眠を妨げる可能性もあります。正しくは:睡眠の導入には、環境調整や生活リズムの確立、必要に応じて睡眠導入剤が用いられます。選びやすい理由:安楽な体位にすることでリラックスし、結果的に眠りやすくなる、と誤解する可能性があります。混同注意:患者の安楽と睡眠導入を混同しやすいです。
- 4. 正解。体位ドレナージは、重力を利用して気管支内の痰などの分泌物を中枢気道に移動させ、排出しやすくすることを目的とした呼吸理学療法の一つです。特定の体位をとることで、肺の特定部位に貯留した痰を効果的に移動させます。
国試ポイント
体位ドレナージの直接的な目的を理解しているかが問われています。特に、呼吸器疾患を持つ患者の看護において重要な排痰援助技術の一つであるため、その基本原理と効果について正確な知識が求められます。
混同注意
体位変換や安楽な体位保持の目的と混同しやすいため注意が必要です。体位変換は褥瘡予防や関節拘縮予防、安楽の維持などが主な目的であり、体位ドレナージは排痰に特化した体位療法です。
次に同じ論点が出たら
今後、体位ドレナージの禁忌事項や、各体位がどの肺葉・区域のドレナージに有効か、といったより具体的な内容が問われる可能性があります。また、呼吸音のアセスメントと関連付けて出題されることも考えられます。
関連知識
排痰援助技術には体位ドレナージの他に、スクイージング、ハッフィング、カフリング、バイブレーション、タッピング、ネブライザー吸入、吸引などがあります。これらの適応と禁忌についても学習しておく必要があります。