乳児に対する一次救命処置〈BLS〉で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
乳児の意識確認は、成人や小児のように肩を強く揺すると頸部などを損傷する恐れがあるため、足底を軽く叩いたり、優しく声をかけたりして反応を確かめるのが適切です。乳児のBLSでは、脈拍は上腕動脈または大腿動脈で確認し、胸骨圧迫と人工呼吸の比率は単独救助者で30:2、複数救助者で15:2です。胸骨圧迫の速さは100〜120回/分が推奨されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 乳児の脈拍を確認する際は、上腕動脈または大腿動脈に指を当てて行います。橈骨動脈は細く、乳児では触知が困難なため、一次救命処置の際に優先して確認する部位ではありません。正しくは:脈拍の確認は上腕動脈または大腿動脈に触れて行う。選びやすい理由:成人では橈骨動脈で脈拍を確認することがあるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:成人の脈拍確認部位と乳児の脈拍確認部位。
- 2. 正解。乳児の意識確認では、成人や小児のように肩を強く揺することは避けるべきです。足底を軽く叩いたり、優しく声をかけたりして刺激を与え、反応の有無を確認するのが適切です。
- 3. 乳児に対する一次救命処置では、救助者が2名以上いる場合の胸骨圧迫と人工呼吸の比率は15対2です。30対2は、救助者が単独の場合、または成人のBLSでの比率です。正しくは:救助者が2名以上いる場合、胸骨圧迫と人工呼吸の比率は15対2とする。選びやすい理由:成人のBLSでは救助者数に関わらず30:2が原則であるため、乳児の場合も同じだと誤解しやすいかもしれません。また、乳児でも単独救助者の場合は30:2であるため、その点と混同しやすいです。混同注意:成人BLSの圧迫換気比率(30:2)と、乳児BLSの単独救助者(30:2)と複数救助者(15:2)の比率。
- 4. 乳児を含むすべての年代において、胸骨圧迫の適切な速さは100〜120回/分とされています。130〜150回/分は速すぎ、適切な圧迫深度が得られにくくなる可能性があります。正しくは:胸骨圧迫のペースは100〜120回/分で行う。選びやすい理由:「速く」という指示が強調されすぎると、120回/分を超える回数が正しいと誤解しやすいかもしれません。混同注意:胸骨圧迫の速さに関する具体的な数値(例:100回/分以上、120回/分以下)。
国試ポイント
乳児の一次救命処置(BLS)に関する基本的な知識が問われています。特に成人や小児のBLSとの相違点(意識確認の方法、脈拍触知部位、圧迫換気比率など)を正確に理解しているかがポイントです。各年代に応じた適切な処置を区別できるかが重要です。
混同注意
成人・小児の一次救命処置(BLS)の手順や数値と乳児のBLSの手順や数値が混同しやすいです。特に、意識確認の方法、脈拍の触知部位、胸骨圧迫と人工呼吸の比率、胸骨圧迫の速さについて、各年代で異なる点を注意して学習する必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、乳児BLSの各手技(胸骨圧迫の深さ、AEDの使用方法など)や、窒息時の対応、異物除去の方法、ショックへの対応など、さらに踏み込んだ内容が問われる可能性があります。また、小児BLSとの違いや、新生児蘇生法との区別も重要になります。
関連知識
成人BLSの意識確認、脈拍確認、圧迫換気比率、圧迫速度、圧迫深度、小児BLSの意識確認、脈拍確認、圧迫換気比率、圧迫速度、圧迫深度、日本蘇生協議会(JRC)の蘇生ガイドライン2020(または最新版)、心肺蘇生法のアルゴリズム