子どもに医療処置を行う際、看護師が行うディストラクションはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ディストラクション(注意そらし)とは、医療処置中の痛みや不安を軽減するため、子どもの注意を意図的に処置とは別の対象(おもちゃ、絵本、音楽、視覚的な刺激など)に集中させる看護技術です。これにより、苦痛の知覚を低下させ、協力を促します。選択肢4がこの定義に最も合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. これは処置後の肯定的な評価や報酬であり、子どもに安心感や達成感を与えるものですが、処置中に苦痛から注意をそらすディストラクションではありません。正しくは:処置中に、視覚や聴覚、触覚などを利用して子どもの注意を処置からそらす工夫をする。選びやすい理由:子どもの精神的なサポートとして重要であるため、広い意味での『看護師の介入』と捉えがちです。混同注意:「ディストラクション」と「処置後の精神的サポート」
- 2. これはプレパレーション(事前説明・準備)の一環であり、子どもの不安を軽減し協力を促す目的がありますが、処置中の苦痛から注意をそらすディストラクションとは異なります。正しくは:処置中に、子どもの好きな歌を歌ったり、おもちゃで遊んだりして、注意を処置から逸らす。選びやすい理由:子どもの不安軽減に繋がるため、ディストラクションの一種だと誤解しやすいです。混同注意:「ディストラクション」と「プレパレーション(事前準備・説明)」
- 3. これは、子どもの個別性を踏まえた看護計画を立てるためのアセスメント(情報収集・評価)であり、ディストラクションそのものではありません。正しくは:子どもの注意を、処置とは関係ない物語や遊びに集中させる。選びやすい理由:子どもの苦痛を軽減するための重要なアプローチであるため、ディストラクションと混同しやすいです。混同注意:「ディストラクション」と「アセスメント(情報収集)」
- 4. 正解。ディストラクションとは、痛みや不安などの不快な刺激から子どもの注意を意図的にそらし、苦痛を軽減させる介入です。処置とは関係のない遊びやおもちゃ、物語などに注意を向けることで、子どもの苦痛体験を和らげます。
国試ポイント
小児看護における医療処置時の子どもの苦痛緩和に関する知識、特にディストラクションの具体的な方法とその目的が問われています。プレパレーション、アセスメント、処置後のサポートなど、他の重要な小児看護技術との違いを明確に理解しているかを確認する問題です。
混同注意
プレパレーション(事前説明・準備)、アセスメント(情報収集)、処置後の精神的サポート、リラクゼーション法など、小児看護で用いられる他の介入と混同しやすいです。それぞれの目的と実施時期、具体的な方法の違いを明確に理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、ディストラクションの具体的な実施例だけでなく、他の苦痛緩和技術(例:プレパレーション、リラクゼーション、物理的抑制の適切性)の具体的な場面や方法、あるいは、それぞれの技術がどの発達段階の子どもに特に有効であるか、といった応用的な知識が問われる可能性があります。また、ディストラクションの導入時期や効果的な介入方法をアセスメントに基づいて選択できる能力も重要です。
関連知識
ディストラクションの種類(視覚的、聴覚的、触覚的など)、年齢に応じたディストラクションの選択、具体的なディストラクション技法(シャボン玉、絵本の読み聞かせ、音楽鑑賞、タブレット端末の使用など)。また、ディストラクションだけでなく、プレパレーション、鎮痛、ポジショニング、適切な声かけなど、医療処置時の子どもの苦痛を緩和するための包括的なアプローチについても関連知識として押さえる必要があります。