加齢に伴う高齢者の泌尿器系の変化で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
加齢に伴い、膀胱の平滑筋である排尿筋の収縮力が低下し、残尿量の増加を招くことがあります。また、腎臓の構造的変化として、尿細管の基底膜の肥厚がみられ、これは腎機能低下の一因となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 加齢に伴い、腎臓の尿細管機能が低下するため、尿濃縮力は低下します。これは夜間頻尿の一因ともなります。正しくは:尿濃縮力の低下選びやすい理由:一見すると健康な状態を指すように思えるが、加齢による生理的変化とは異なる。混同注意:若年者の腎機能と混同する可能性がある。
- 2. 加齢により膀胱の容量が減少し、膀胱の感受性が高まることや、尿濃縮力の低下による夜間尿量の増加などから、排尿回数は増加する傾向にあります。正しくは:排尿回数の増加選びやすい理由:排尿筋の収縮力低下と混同し、排尿機会が減ると解釈する可能性がある。混同注意:尿失禁と混同し、排尿のコントロールが難しくなると考えるかもしれないが、回数自体は増える。
- 3. 正解。加齢により膀胱の平滑筋(排尿筋)の機能が低下し、膀胱収縮力は弱まります。これが残尿量増加の一因となります。選びやすい理由:排尿回数の減少と関連付けてしまうかもしれないが、収縮力と回数は直接的な関係ではない。混同注意:膀胱容量の減少と混同し、収縮力も亢進すると誤解するかもしれない。
- 4. 正解。加齢により腎臓の構造的変化として、尿細管の基底膜の肥厚がみられます。これは腎機能低下の一因となります。選びやすい理由:「肥厚」という言葉から病的変化と捉えがちだが、加齢に伴う生理的変化でもある。混同注意:他の腎疾患による基底膜の変化と混同する可能性がある。
- 5. 加齢に伴い、糸球体の数が減少し、腎血流量も減少するため、糸球体濾過量(GFR)は低下します。通常、40歳以降1年間に約1mL/minずつ減少すると言われています。正しくは:糸球体濾過量〈GFR〉の減少選びやすい理由:腎臓の濾過機能が強化されると誤解する可能性がある。混同注意:腎臓の予備能が高い状態と混同するかもしれない。
国試ポイント
高齢者の生理的変化、特に泌尿器系の機能的・構造的変化に関する知識が問われています。各選択肢について、加齢がどのような影響を与えるかを正確に理解することが重要です。
混同注意
尿濃縮力、排尿回数、GFRの変化は、しばしば正反対の選択肢として提示されるため、正確な知識が必要です。膀胱収縮力と膀胱容量、頻尿と尿失禁なども混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
加齢による他の臓器の変化(循環器、呼吸器、消化器、神経系など)も合わせて学習し、高齢者看護の全体像を把握すること。
関連知識
加齢に伴う腎血流量の減少、糸球体数の減少、腎臓の予備能の低下、夜間頻尿の原因、残尿量の増加による尿路感染リスクの増大など。