成人の心肺蘇生法における圧迫部位を図に示す。正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
成人の心肺蘇生において、胸骨圧迫は胸骨の下半分に行うのが正しいとされています。この部位を圧迫することで、心臓を脊椎との間で効果的に挟み込み、全身への血液循環を促すことができます。選択肢④が示す位置が、このガイドラインに合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. ①の位置は胸骨上部、鎖骨中央あたりであり、心臓を効果的に圧迫するには適していません。肋骨骨折や臓器損傷のリスクが高まります。正しくは:胸骨の下半分を圧迫する位置を選びます。選びやすい理由:胸部の中央付近ではあるため、一見正しい位置に見えるかもしれませんが、より正確な位置が求められます。混同注意:胸骨上部の圧迫は、効果的な心臓の圧迫には繋がりにくく、合併症のリスクが増大します。
- 2. ②の位置は胸骨の中央よりも上部で、心臓の適切な圧迫を妨げます。また、胸骨上部への圧迫は気道確保の妨げになる可能性もあります。正しくは:胸骨の下半分を圧迫する位置を選びます。選びやすい理由:胸骨の中央付近ではあるものの、厳密には上部に寄っており、効果的な圧迫点とは異なります。混同注意:胸骨中央付近という漠然とした知識で選んでしまう可能性がありますが、正確な位置は胸骨の下半分です。
- 3. ③の位置は胸骨の下端、剣状突起にあたる部分であり、この部位を圧迫すると肝臓や脾臓などの腹部臓器を損傷する危険性が非常に高まります。心肺蘇生ガイドラインで剣状突起の圧迫は禁忌とされています。正しくは:剣状突起を避けて、胸骨の下半分を圧迫する位置を選びます。選びやすい理由:胸骨の終端に近いため、心臓に近いと感じるかもしれませんが、剣状突起の直上は危険です。混同注意:胸骨の下の方という認識で誤って剣状突起部分を選んでしまう可能性があります。
- 4. 正解。成人の心肺蘇生における胸骨圧迫の適切な部位は、胸骨の下半分です。具体的には、左右の乳頭を結ぶ線の中心が目安とされます。この位置は、心臓が胸骨と脊椎の間にあるため、効率的に圧迫して血液循環を促すことができます。正しくは:選択肢④が示す位置は胸骨の下半分であり、成人の胸骨圧迫の正しい部位と一致します。選びやすい理由:この位置が最も適切であるとされています。混同注意:他の選択肢と比較し、最も解剖学的に心臓を圧迫しやすい位置です。
国試ポイント
成人心肺蘇生法における胸骨圧迫の正しい部位に関する知識が問われています。これは救命処置の基本的な知識であり、国家試験で頻繁に出題される重要なポイントです。胸骨圧迫の深さ、速さ、中断を最小限にする重要性も合わせて理解しておく必要があります。
混同注意
胸骨上部や剣状突起への圧迫は、効果が低いだけでなく、臓器損傷のリスクが高まるため、注意が必要です。特に剣状突起は重要な鑑別点です。
次に同じ論点が出たら
この問題で正しい圧迫部位を理解できれば、次に圧迫の深さや速さ、圧迫の中断を最小限にすることの重要性など、より具体的な胸骨圧迫の実施方法について学習を進めると良いでしょう。
関連知識
心肺蘇生法では、胸骨圧迫の他に気道確保、人工呼吸も重要です。また、圧迫の深さは約5cm、速さは1分間に100~120回が推奨されています。