尿量の調節に深く関わるホルモンはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
バソプレシンは抗利尿ホルモンとも呼ばれ、腎臓の集合管や遠位尿細管における水の再吸収を促進します。これにより、体内の水分が保持され、尿量が減少することで体液の浸透圧を調整する重要な役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. ガストリンは胃酸分泌を促進する消化管ホルモンであり、尿量調節とは直接的な関連がありません。正しくは:ガストリンは胃酸分泌を促進する消化管ホルモンである。選びやすい理由:消化器系のホルモンであるため、他の内分泌ホルモンと混同される可能性がある。混同注意:胃の機能に関連するホルモンであり、腎臓の機能とは異なる。
- 2. カルシトニンは血中カルシウム濃度を低下させるホルモンであり、尿量調節への主要な関与はありません。正しくは:カルシトニンは血中カルシウム濃度を低下させるホルモンである。選びやすい理由:カルシウム代謝に関連するため、腎臓における電解質バランスと混同される可能性がある。混同注意:骨代謝やカルシウム濃度に関わるホルモンであり、水分バランスとは異なる。
- 3. グルカゴンは血糖値を上昇させるホルモンであり、尿量調節とは直接的な関連がありません。正しくは:グルカゴンは血糖値を上昇させるホルモンである。選びやすい理由:血糖値の調節に関わるため、浸透圧調節と間接的に関連すると誤解される可能性がある。混同注意:糖代謝に関わるホルモンであり、水分バランスとは直接関係しない。
- 4. ソマトスタチンは多くのホルモン分泌を抑制する作用を持つホルモンですが、尿量調節への主要な関与はありません。正しくは:ソマトスタチンは多くのホルモン分泌を抑制する作用を持つホルモンである。選びやすい理由:多様な作用を持つため、間接的な影響があると思われがちである。混同注意:成長ホルモンやインスリンなどの分泌を抑制するホルモンであり、水分排出の直接的な調整は行わない。
- 5. 正解。バソプレシン(抗利尿ホルモン, ADH)は腎臓の集合管や遠位尿細管からの水の再吸収を促進し、尿量を減少させることで体内の水分バランスを調整する主要なホルモンです。正しくは:バソプレシンは腎臓での水再吸収を促進し、尿量を調節する主要なホルモンである。選びやすい理由:腎臓の機能に関連する複数のホルモンがあるため、その作用機序を正確に理解する必要がある。混同注意:アルドステロンと混同されやすいが、バソプレシンは水のみの再吸収、アルドステロンはNa+と水の再吸収を促進する。
国試ポイント
尿量調節に関わるホルモンとその作用機序について正確に理解しているかが問われる。特にバソプレシン(抗利尿ホルモン)の働きは重要。
混同注意
アルドステロンも腎臓における水分・電解質調節に関与するが、主にナトリウムの再吸収を促進することで間接的に水分量を調整する。バソプレシンは直接的な水の再吸収を促進する点で異なる。
次に同じ論点が出たら
バソプレシンの分泌が促進される条件(脱水、出血など)や、分泌異常が起こった場合の疾患(尿崩症、SIADH)について説明できるか。
関連知識
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、浸透圧受容体。