サイコロジカルファーストエイド〈Psychological First Aid:PFA〉について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
サイコロジカルファーストエイド(PFA)は、災害や危機的出来事の直後に行われる心理的支援であり、「見る(Observe)」、「聞く(Listen)」、「つなぐ(Connect)」が活動の3つの基本原則とされています。これにより、被災者の安全確保、落ち着きと安心の提供、そして基本的なニーズへの連結が図られます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。サイコロジカルファーストエイド(PFA)の基本的な行動原則は、世界保健機関(WHO)のガイドラインにも示されている通り、「見る(Observe)」、「聞く(Listen)」、「つなぐ(Connect)」です。これは、安全確保、落ち着きと安心の提供、社会的支援への連結を目的としています。正しくは:正しい記述のため修正不要です。選びやすい理由:一見すると基本的な看護介入のように思えるが、PFAの特有の原則として記憶する必要がある。混同注意:通常のカウンセリングや精神科の介入とは異なり、専門的な治療ではなく、初期の心理的支援に特化した原則である。
- 2. サイコロジカルファーストエイド(PFA)は、災害や危機的出来事の直後から速やかに実施されるべき初期の心理的支援です。精神的な苦痛を軽減し、二次的な精神疾患の発症リスクを低減するためには、早期介入が重要とされています。1週間経過してからでは遅すぎます。正しくは:災害発生直後から速やかに活動を開始する。選びやすい理由:急性期の混乱が収まってからの方が介入しやすいと誤解する可能性がある。混同注意:心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの診断が確定してから専門的介入を行う時期と混同しやすいが、PFAはそれ以前の初期段階の支援である。
- 3. PFAは、専門職だけでなく、訓練を受けた非専門家や地域住民も実施可能な初期支援です。必ずしも都道府県からの正式な派遣要請を待つ必要はなく、現場の状況に応じて自発的に、またはNPOなどの団体を通じて活動が行われることもあります。これは大規模災害時における迅速な支援体制を構築するためです。正しくは:被災状況に応じて、専門職だけでなく訓練を受けた関係者が活動する。選びやすい理由:災害支援活動は公的な要請に基づくことが多いという一般常識から、この選択肢を選びたくなるかもしれない。混同注意:災害派遣医療チーム(DMAT)や災害精神医療派遣チーム(DPAT)などの専門チームの派遣要請に基づく活動と混同しやすい。PFAはより広範囲な初期支援である。
- 4. PFAでは、被災者に対して無理に苦痛の原因となった出来事の詳細を語らせることは推奨されません。これは、精神的な負担を増大させたり、再外傷化のリスクがあるためです。むしろ、相手が話したいことを尊重し、沈黙も受け入れる姿勢が求められます。正しくは:苦痛の原因となった出来事を無理に語らせず、相手の意思を尊重する。選びやすい理由:カウンセリングでは話を聞くことが重要という認識から、積極的に話を引き出すことが良いと誤解しやすい。混同注意:心理的デブリーフィング(Psychological Debriefing)という、過去の出来事を詳細に語らせる介入法と混同しやすいが、PFAはそのような手法は用いない。
国試ポイント
サイコロジカルファーストエイド(PFA)の目的、原則、および具体的な介入内容(しないこと)を理解しているかが問われる問題です。特に、早期介入の重要性や、無理に話させないという原則は重要です。
混同注意
PFAは、心理的デブリーフィングや本格的な精神科医療とは異なり、早期の普遍的な支援であることを理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
PFAの具体的な実施場面において、どのような声かけや行動が適切か、不適切か判断できるか。例えば、「安全な場所への誘導」や「水分提供」などがPFAに含まれる行動として適切か。
関連知識
心的外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害(ASD)、災害精神医学、危機介入、災害看護。