作業と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
電離放射線は、骨髄にある造血幹細胞に損傷を与えることで、白血球、赤血球、血小板などの血液細胞の産生を低下させ、造血機能障害(例:白血病、再生不良性貧血)を引き起こすことが知られています。これは職業病としても重要視されています。
選択肢ごとの解説
- 1. VDT作業は主に眼精疲労、肩こり、腰痛、精神的ストレスなどを引き起こしやすいです。正しくは:VDT作業 — 眼精疲労、肩こり選びやすい理由:長時間作業が消化器系に影響を与える可能性がないとは言えないが、直接的・主要な健康障害ではないため。混同注意:長時間同じ姿勢での作業が引き起こす他の身体的負担(例:肩こり、腰痛)
- 2. 有機溶剤は主に中枢神経系(めまい、頭痛、意識障害など)や肝臓、腎臓、皮膚などに影響を及ぼします。呼吸器系への直接的な機能障害は主ではありません(吸引による刺激症状はありうるが、機能障害としては中枢神経系などの方がより典型的)。正しくは:有機溶剤を取り扱う作業 — 中枢神経系機能障害、肝機能障害選びやすい理由:揮発性物質であるため、吸入経路から体内に入ることから呼吸器系への影響も想起されやすい。混同注意:粉塵やガスなどの吸入による直接的な呼吸器疾患(例:じん肺、喘息)
- 3. 正解。電離放射線は骨髄の造血細胞に損傷を与え、白血球減少、貧血、血小板減少などの造血機能障害を引き起こすことが知られています。
- 4. 石綿(アスベスト)は吸入されることで肺がん、中皮腫、石綿肺などの呼吸器系の疾患を引き起こします。排尿機能障害との直接的な関連はありません。正しくは:石綿(アスベスト)を取り扱う作業 — 呼吸器系機能障害、悪性中皮腫選びやすい理由:「がん」と結びつきやすいイメージから、他の部位のがんを想起してしまう可能性。しかしアスベストは呼吸器系に特異的。混同注意:他の化学物質や薬剤による腎毒性や膀胱がん(例:ベンジジンによる膀胱がん)
国試ポイント
特定の作業環境が引き起こす主要な健康障害の知識が問われています。特に、誤解しやすい組み合わせや、関連性が薄い選択肢で惑わせる形式です。
混同注意
有機溶剤の吸引と呼吸器障害、アスベストと肺以外の臓器への影響など、主要な標的臓器を正確に把握していないと誤答につながります。
次に同じ論点が出たら
今後も「作業と健康障害の組み合わせ」は頻出テーマと考えられます。特に以下の点に注意して学習すると良いでしょう。 1. 各有害物質や作業環境における主要な標的臓器を正確に覚える。 2. 間違えやすい組み合わせ(例:特定の物質が引き起こす主要な障害ではないもの)に注意する。 3. 最新の職業病に関する知識(例:情報機器作業によるメンタルヘルス障害など)もアップデートしておく。
関連知識
各有害物質(VDT、有機溶剤、電離放射線、石綿など)が人体に及ぼす影響とその主要な標的臓器、関連する職業病の種類と症状を理解しておく必要があります。労働安全衛生法、じん肺法などの関連法規も知識として重要です。