動作を安定させるために行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
動作を安定させるためには、支持基底面を広くし、重心を低く保ち、重心線が支持基底面の中央に近い位置にあることが重要です。選択肢1の「重心位置を低くする」は、これらの原則に合致し、最も安定性を高める方法です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。重心の位置が低いほど、身体を安定させることができます。これは物理学の基本原理であり、重心が支持基底面内に収まりやすくなるため、転倒しにくくなります。例えば、相撲の力士が低い姿勢で構えるのは、安定性を高めるためです。
- 2. 足を閉じると支持基底面が狭くなり、体のバランスが不安定になります。転倒のリスクが高まるため、動作の安定性を損ないます。正しくは:足を広げて支持基底面を広くする。選びやすい理由:一見すると集中して安定するように思えるかもしれませんが、物理的な安定性とは異なります。混同注意:静止立位での見栄えの良さと、物理的な安定性を混同しやすいです。
- 3. 靴底が滑りやすいと、地面との摩擦が減少し、不安定になり転倒しやすくなります。動作の安定性を著しく低下させます。正しくは:滑りにくい素材の靴や、適切なグリップ力のある靴を履く。選びやすい理由:特にありません。常識的に考えて誤りだと判断できる選択肢です。
- 4. 重心線が支持基底面の中心から離れるほど、重心線が支持基底面から外れるリスクが高まり、バランスを崩しやすくなります。安定性を保つためには、重心線を支持基底面の中央に近づける必要があります。正しくは:重心線が支持基底面の中心に近い位置にあるようにする。選びやすい理由:「遠くする」という言葉が、何かダイナミックな動きに繋がると誤解する可能性もゼロではありませんが、安定性とは真逆の概念です。混同注意:スポーツなどでの重心移動と、一般的な動作安定性を混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、人の動作安定性に関する基本的な物理学の原則と、それを看護実践に応用する知識を問うものです。具体的には、重心、支持基底面、重心線の関係を理解しているかが試されます。
混同注意
支持基底面を広くする、重心を低くする、重心線が支持基底面内にある、という3つの要素は相互に関連していますが、それぞれが安定性にどう寄与するかを正確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
重心と支持基底面に関する他の設問では、特に「支持基底面を広くする」という要素や、「重心線が支持基底面内にあることの重要性」を問う選択肢に注目すると良いでしょう。
関連知識
転倒予防の看護介入(環境整備、移動補助具の使用指導、歩行訓練)、体位変換の介助原理、ボディメカニクス。