成人患者の気管支喘息の治療で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
テオフィリン製剤は、有効血中濃度範囲が狭く、中毒量に達しやすい薬剤です。そのため、投与中は定期的に血中濃度を測定し、適切な治療効果を維持しつつ、副作用(不整脈、痙攣、消化器症状など)の発現を監視する必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。テオフィリンは治療域と中毒域が非常に近接しているため、血中濃度を測定し、至適な濃度を維持することが重要です。これにより、効果を最大化し、副作用(不整脈、痙攣など)のリスクを低減できます。正しくは:テオフィリン製剤の投与中は、血中薬物濃度のモニタリングが不可欠です。選びやすい理由:テオフィリンの有効性を確かめるために、必ずしも血中濃度測定が必要ではないと誤解する可能性があります。混同注意:他の喘息治療薬(吸入ステロイドなど)は血中濃度測定が日常的には不要であるため、それらと混同する可能性があります。
- 2. 吸入ステロイド薬の使用後には、口腔内カンジダ症の予防や嗄声(声枯れ)などの局所的な副作用を避けるため、うがい(含嗽)が強く推奨されます。正しくは:吸入ステロイド薬の使用後には、うがい(含嗽)が必要です。選びやすい理由:吸入薬は局所作用が主であるため、全身への影響が少ないことから、うがいの必要性を軽視する可能性があります。混同注意:吸入薬の種類や、うがいの必要性が低い他の薬剤と混同する可能性があります。
- 3. 気管支喘息患者はインフルエンザ感染により喘息発作が悪化するリスクが高いため、インフルエンザワクチンの接種はむしろ推奨されています。禁忌ではありません。正しくは:インフルエンザワクチンの接種は、気管支喘息患者に推奨されます。選びやすい理由:喘息患者はアレルギー体質であるため、ワクチン接種に慎重になるべきだと誤解する可能性があります。混同注意:生ワクチンと不活化ワクチンの違いや、急性期の喘息発作時の接種禁忌と混同する可能性があります。
- 4. β遮断薬は気管支を収縮させる作用があり、喘息発作を誘発または増悪させる可能性があるため、喘息患者には原則として禁忌です。発作時には短時間作用型β2刺激薬などを用います。正しくは:喘息発作時には、β遮断薬の内服は避けるべきです。選びやすい理由:喘息治療に用いられるβ2刺激薬と名称が似ているため、混同して正しいと判断する可能性があります。混同注意:β2刺激薬とβ遮断薬の薬理作用の違いを理解していないと誤答しやすいです。
国試ポイント
気管支喘息の薬物療法に関する基本的な知識が問われています。特に、各薬剤の作用機序、使用上の注意点、および副作用管理についての理解が重要です。テオフィリンのTDM(治療薬物モニタリング)の必要性、吸入ステロイド薬使用後の含嗽の重要性、喘息患者へのワクチン接種の推奨、β遮断薬の禁忌といった点が頻出です。
混同注意
β2刺激薬とβ遮断薬の薬理作用の違い、吸入ステロイドと全身性ステロイドの違い、予防接種の推奨と禁忌の区別が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
気管支喘息の患者指導において、吸入薬の正しい使用方法や、喘息日記の活用方法について説明する場面での対応。
関連知識
気管支喘息の治療ガイドライン(GINAガイドラインなど)に沿った薬物療法の段階的アプローチ、喘息発作時の対応、患者教育の内容(吸入器の正しい使用法、環境整備など)。