リエゾン精神看護を専門とする看護師の役割で適切なのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
リエゾン精神看護を専門とする看護師は、身体疾患を持つ患者の精神的問題に焦点を当てた専門的なケアを提供します。具体的には、他の医療従事者からの相談に応じ、精神科的視点からの助言(コンサルテーション)を行うこと(選択肢3)や、身体疾患に伴う患者の強い不安に対して心理的ケアを提供すること(選択肢4)が主要な役割です。これらは患者のQOL向上に大きく貢献します。一方、看護管理者の役割(選択肢1)、医師の役割(選択肢2)、または医師の指示に基づく多職種連携での判断が必要な行為(選択肢5)は、リエゾン精神看護師の単独の役割ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. リエゾン精神看護を専門とする看護師は、医療チームの一員として精神看護の専門性を発揮しますが、人事権や管理権限を持つわけではありません。職員の部署異動の指示は看護管理者の役割です。正しくは:看護管理者に対して職員の部署異動を提言する。選びやすい理由:リエゾン精神看護師がチーム調整に関わるイメージから、人事異動に間接的に関わるのではと誤解するかもしれない。混同注意:看護管理者の役割とリエゾン精神看護師の役割が混同される可能性がある。
- 2. リエゾン精神看護を専門とする看護師は、せん妄患者のアセスメントやケアの提供、医師への情報提供を行いますが、薬の処方内容の変更は医師の専門的な役割です。正しくは:せん妄がみられる患者の症状を評価し、医師に処方内容について情報提供を行う。選びやすい理由:せん妄患者のケアに深く関わるため、薬の調整にも関与できると錯覚するかもしれない。混同注意:看護師の専門性と医師の専門性が混同されやすい。
- 3. 正解。リエゾン精神看護の専門看護師は、他の医療従事者からの依頼に基づき、精神科的視点からの助言や指導(コンサルテーション)を行うことが主要な役割の一つです。これは患者ケアの質の向上に寄与します。
- 4. 正解。リエゾン精神看護は、身体疾患を持つ患者に生じる精神的問題(不安、抑うつ、せん妄など)に対するケアを専門とします。身体疾患患者への心理的ケア提供は、リエゾン精神看護師の重要な役割です。
- 5. 身体拘束の判断は、最終的には医師の指示に基づいて、多職種連携のもと行われます。リエゾン精神看護師は、身体拘束の必要性に関するアセスメントや代替策の検討に協力しますが、拘束の要否を単独で判断する権限はありません。正しくは:身体疾患をもつ患者への身体的拘束の必要性についてアセスメントに協力し、医師へ情報提供する。選びやすい理由:精神科領域での専門性から、身体拘束の判断にも深く関わると思われがち。混同注意:身体拘束に関する多職種連携と、単独での判断権限が混同される可能性がある。
国試ポイント
リエゾン精神看護を専門とする看護師の役割について、他の職種との役割分担を明確に理解しているかが問われています。特に、コンサルテーションや身体疾患患者への心理的ケアが核となる業務であることを把握することが重要です。
混同注意
看護師の専門性を持つがゆえに、医師や看護管理者の役割と混同しやすい選択肢が紛れています。特に、精神科領域の専門知識があるため、身体拘束の判断や処方変更に関与できると誤解しやすい点に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
リエゾン精神看護師が介入する具体的な症例(例:術前の強い不安、がん患者の抑うつ、ICUでのせん妄など)において、どのような支援を行うべきか、または他の職種とどのように連携すべきかを問う問題が考えられます。
関連知識
リエゾン精神看護とは、一般病院などで身体疾患を持つ患者の精神的ケアを行う専門分野です。精神症状の早期発見、アセスメント、ケアプランの立案、家族支援、医療スタッフへの教育・コンサルテーションなどが主な活動内容です。精神看護専門看護師や精神科認定看護師がその役割を担うことが多いです。