転倒・転落の危険性が高い成人の入院患者に看護師が行う対応で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
端坐位時に足底が床につくようにベッドの高さを調整することは、安定した姿勢を保ち、安全な立ち上がりを促すために重要です。これにより、不安定な体勢での転倒リスクを低減できます。
選択肢ごとの解説
- 1. 夜間のおむつ使用は、排泄のために起き上がろうとする行動を抑制する可能性があり、自律性を損ねるだけでなく、患者が不快感を覚えて無理に起き上がり転倒するリスクを高めることがあります。排泄介助やポータブルトイレの利用など、個別のニーズに応じた対応が重要です。正しくは:患者の排泄パターンを確認し、必要に応じてトイレへの誘導やポータブルトイレの準備、ナースコールでの声かけなどを行う。選びやすい理由:夜間の排泄行動を減らすことで転倒リスクを下げられると誤解しがち。混同注意:失禁対策とおむつ使用が混同されやすい。転倒予防としては必ずしも適切ではない。
- 2. スリッパは足にフィットしにくく、滑りやすいため、転倒の原因となります。転倒・転落のリスクが高い患者には、かかとがあり、足にしっかりとフィットし、滑りにくい素材の履物(例:病院用の滑り止め付きシューズなど)を選ぶべきです。正しくは:かかとがあり、足にフィットし、滑りにくい素材の履物を使用させる。選びやすい理由:一般的な病院でスリッパが使用されていることから、適切だと判断しがち。混同注意:履物の種類と機能性が混同されやすい。安全性よりも快適性を優先してしまう誤解がある。
- 3. 離床センサーは、患者がベッドから離れる動きを感知し、看護師に知らせることで転倒・転落を予防する有効な手段です。リスクが高い患者に対しては、積極的に活用すべきであり、使用を控えるのは不適切です。正しくは:離床センサーを適切に活用し、患者の行動を把握し、速やかに介入できる体制を整える。選びやすい理由:センサーのアラームが頻繁になり、看護師の負担が増えるという理由で控えるべきだと考えてしまう可能性がある。混同注意:センサーが患者の安眠を妨げるといった誤解や、拘束と誤認されることがある。
- 4. 正解。患者がベッドサイドに座る際、足底がしっかりと床についていると、体が安定し、立ち上がりやすくなります。不安定な姿勢での立ち上がりは転倒のリスクを高めるため、ベッドの高さを適切に調整することは転倒予防において非常に重要です。混同注意:ベッドの高さ調整の重要性を見落とし、他の身体拘束的な手段を考えがち。
国試ポイント
転倒・転落予防の基本的な看護介入に関する知識が問われています。環境整備、身体機能のサポート、見守り、情報伝達などが重要な要素です。
混同注意
転倒・転落予防策は多岐にわたるため、個々の介入の目的と効果を正しく理解することが求められます。特に、患者の尊厳やADLを尊重しつつ、安全を確保する方法を選択する視点が重要です。
次に同じ論点が出たら
患者の身体機能や認知機能の状態、病状、服薬状況などを総合的に評価し、個別性に合わせた転倒・転落予防計画を立案・実施する。
関連知識
ベッドの高さ調整、ポータブルトイレの活用、手すりの設置、履物の選択、離床センサーの適切な利用、声かけや巡視の強化、点灯時間の管理など。