右前腕に持続点滴をしている患者の寝衣交換で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
患者さんの寝衣交換で点滴をしている腕がある場合、「健側(点滴をしていない側)から脱がせ、患側(点滴をしている側)から着せる」のが原則です。この患者さんの場合、右前腕に点滴をしているため右腕が患側、左腕が健側となります。したがって、左袖から脱がせ、右袖から着せるのが最も適切な手順となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。点滴をしている側(不自由な側)を最後に脱がせ、最初に着用させるのが基本です。このため、点滴をしていない左腕から先に脱がせ、次に点滴をしている右腕を脱がせます。着用時は点滴をしている右腕から先に袖を通し、最後に左腕を通します。正しくは:この選択肢の記述で手順は適切です。選びやすい理由:一見すると複雑に感じるかもしれませんが、不自由な側を最後に脱がせ、最初に着用するという原則を理解していれば正しいと判断できます。混同注意:点滴をしている側を最初に脱がせてしまうと、点滴ルートが引っ張られたり、抜去されたりするリスクが高まります。
- 2. 点滴をしている側(右前腕)は脱衣の際は最後に、着衣の際は最初に扱うのが原則です。左袖から脱がせるのは正しいですが、左袖から着衣させるのは適切ではありません。正しくは:「左の袖から着用させる」を「右の袖から着用させる」に変更すると適切になります。選びやすい理由:脱ぐ時と着る時の手順が混同しやすいです。混同注意:点滴側の保護という視点が欠けています。点滴側を最後に着衣させると、ルートの損傷や身体への負担が増す可能性があります。
- 3. 点滴をしている右腕から先に脱がせるのは、点滴ルートを引っ張る危険性が高く、不適切です。また、着衣の際に左袖から着用させるのも不適切です。正しくは:「右の袖から脱がせ」を「左の袖から脱がせ」に、「左の袖から着用させる」を「右の袖から着用させる」に変更すると適切になります。選びやすい理由:とにかく点滴側を意識すればよいと誤解し、逆の行動を選んでしまう可能性があります。混同注意:不自由な側から先に動かすことは、患者さんの苦痛や合併症のリスクを高めます。基本的な看護原則から外れています。
- 4. 点滴をしている右腕から先に脱がせるのは、点滴ルートに無理な力がかかり、抜去や損傷のリスクが高まるため不適切です。着衣の際に右袖から着用させるのは正しい手順ですが、脱衣の手順が誤っています。正しくは:「右の袖から脱がせ」を「左の袖から脱がせ」に変更すると適切になります。選びやすい理由:着衣の順序だけに着目すると正しく見えるかもしれませんが、脱衣の順序が誤っています。混同注意:脱衣と着衣の順序はそれぞれ独立して判断する必要があります。不自由な側から脱ぐのは誤りです。
国試ポイント
寝衣交換の基本原則、特に不自由な側(麻痺、骨折、点滴など)がある場合の対応が問われています。健側から脱がせ、患側から着せるという「健脱患着」の原則を理解していることが重要です。
混同注意
脱衣と着衣の順序を混同したり、健側と患側のどちらから始めるべきかを誤解したりすることがあります。特に「健脱患着」という語呂合わせをしっかり覚えることが大切です。
次に同じ論点が出たら
点滴のほか、麻痺や骨折、拘縮など他の身体的制約がある場合の寝衣交換手順も確認しましょう。片麻痺の患者さんの場合は、「健側から脱がせ、患側から着せる」だけでなく、患者さんの残存機能も考慮した声かけや介助方法が求められます。
関連知識
寝衣交換の際は、患者さんのプライバシー保護、保温、安楽にも配慮する必要があります。また、点滴ルートだけでなく、排液チューブや酸素チューブなど他のチューブ類にも注意が必要です。