老化に伴う血液・造血器系の変化で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
老化に伴い、骨髄の造血機能が低下することで赤血球の産生能力が減少し、赤血球数も減少する傾向にあります。これは高齢者に見られる生理的変化の一つであり、貧血の原因にもなりえます。
選択肢ごとの解説
- 1. 老化に伴い腎機能が低下すると、腎臓で産生されるエリスロポエチンの分泌量も減少する傾向にあります。エリスロポエチンは赤血球の産生を促進するホルモンです。正しくは:エリスロポエチンの分泌は減少するか、大きな変化は見られないことが多いです。選びやすい理由:加齢とともに貧血のリスクが高まるため、代償的にエリスロポエチンが増加するように誤解するかもしれません。混同注意:貧血自体は加齢で増加するが、その原因がエリスロポエチン分泌低下によるものと、その増加が代償反応であるケースとを混同する可能性があります。
- 2. 加齢に伴い、造血機能を持つ赤色骨髄は徐々に減少し、脂肪組織である黄色骨髄が増加する傾向にあります。正しくは:黄色骨髄は増加します。選びやすい理由:骨髄の機能が全体的に低下するというイメージから、何らかの骨髄組織が減少すると考えがちです。混同注意:造血幹細胞が存在する赤色骨髄の減少と、脂肪組織である黄色骨髄の増加を混同しやすいです。
- 3. 老化による顆粒球数の大きな変化は一般的に見られませんが、顆粒球の機能(例:貪食能力)は低下する傾向にあります。リンパ球数は減少する傾向があります。正しくは:顆粒球数は大きな変化はないか、活動性が低下します。選びやすい理由:高齢者は感染症にかかりやすいことから、免疫細胞である顆粒球が増加すると誤解する可能性があります。混同注意:炎症や感染時に一時的に白血球(特に顆粒球)が増加する病的な反応と、正常な加齢に伴う変化を混同しやすいです。
- 4. 正解。加齢とともに骨髄の造血機能が低下し、赤血球の産生能力も減少する傾向があります。また、赤血球自体の寿命が短縮する傾向もあるため、全体として赤血球数が減少し、生理的貧血(加齢性貧血)が見られることがあります。
国試ポイント
高齢者の生理的変化に関する基礎知識が問われています。特に血液・造血器系の各要素(ホルモン、細胞の種類、骨髄の構成)が加齢によってどのように変化するかを正確に理解していることが重要です。
混同注意
加齢に伴う生理的な変化と、特定の疾患(例:慢性腎臓病による貧血、感染症による白血球増加)による病的な変化とを混同しないよう注意が必要です。また、赤色骨髄と黄色骨髄の区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、高齢者の消化器系、呼吸器系、循環器系、泌尿器系などの他の主要臓器における生理的変化についても確認しましょう。また、加齢に伴う免疫機能の変化(T細胞、B細胞、NK細胞など)についても深く学習しておくことが求められます。
関連知識
加齢による腎機能低下、エリスロポエチンの役割と産生部位、骨髄の構造と機能(赤色骨髄と黄色骨髄の役割)、各血球成分(赤血球、白血球、血小板)の生理的役割と産生プロセス、およびその寿命について理解していると、本問題をより深く理解できます。