児の吸啜刺激によって分泌が亢進し、分娩後の母体の子宮筋の収縮を促すのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
吸啜刺激は下垂体後葉からのオキシトシン分泌を促します。オキシトシンは子宮平滑筋に作用し、子宮収縮を引き起こすことで、分娩後の子宮の復古や悪露の排出を促進し、産後出血の予防に重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。オキシトシンは、乳頭への吸啜刺激によって下垂体後葉から分泌が促進されます。このホルモンは子宮平滑筋を収縮させる作用があり、分娩後には子宮の回復を助け、出血を抑制する働きがあります。
- 2. プロラクチンは乳汁の生成・分泌を促すホルモンであり、吸啜刺激によって分泌が促進されますが、子宮収縮に直接関与する主要なホルモンではありません。正しくは:プロラクチンは乳汁生成を促進します。選びやすい理由:吸啜刺激によって分泌される点や、授乳に関連するホルモンであるため、子宮収縮との関連も想起されやすいです。混同注意:オキシトシンとプロラクチンは両方とも授乳に関わるホルモンですが、役割が異なります(オキシトシンは乳汁射出と子宮収縮、プロラクチンは乳汁生成)。
- 3. テストステロンは主に男性ホルモンであり、女性にも存在しますが、分娩後の子宮収縮や授乳に関連する主要なホルモンではありません。正しくは:テストステロンは主に男性の性機能や二次性徴に関わるホルモンです。選びやすい理由:ホルモンの一種であるため、他の選択肢との区別が曖昧な場合に選ばれる可能性があります。混同注意:性ホルモン全般の知識が不足していると、誤って選ぶ可能性があります。
- 4. プロゲステロンは妊娠維持に重要なホルモンであり、子宮の収縮を抑制する作用があります。分娩後は急速に分泌が減少します。吸啜刺激によって分泌が亢進し、子宮収縮を促す作用はありません。正しくは:プロゲステロンは妊娠中に子宮収縮を抑制し、分娩後は急激に減少します。選びやすい理由:女性ホルモンの一種であり、妊娠・出産と関連が深いため、子宮収縮に関与すると誤解しやすいです。しかし、その作用は子宮収縮を抑制する方向です。混同注意:エストロゲンやプロゲステロンといった妊娠中のホルモンと、分娩後のホルモンの役割を混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、授乳時の吸啜刺激によって分泌されるホルモンの種類とその生理作用、特に分娩後の子宮収縮との関連を理解しているかを問うものです。オキシトシンとプロラクチンの役割の違いを明確に把握しておくことが重要です。
混同注意
オキシトシンとプロラクチンは、両者とも授乳(乳汁分泌)に関わるため混同しやすいですが、その具体的な作用(乳汁射出・子宮収縮 vs 乳汁生成)が異なります。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、吸啜刺激が引き起こす複数の生理作用(乳汁射出、子宮収縮、プロラクチン分泌による乳汁生成、排卵抑制)を総合的に理解しているかを確認します。特に、それぞれのホルモンがどの臓器に作用し、どのような効果をもたらすかを問う設問に注意が必要です。
関連知識
オキシトシンは分娩誘発剤や産後の子宮収縮促進剤としても臨床で用いられます。また、愛情ホルモンとも呼ばれ、精神的な安定にも寄与すると考えられています。プロラクチンは乳腺の発達や乳汁の生成・分泌を促しますが、排卵抑制作用もあります。