災害発生時に行うSTART法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
START法は、Shortness of breath, Trauma, Airway, Respiration, Treatmentの頭文字をとったものではなく、Simple Triage And Rapid Treatmentの略であり、多数の傷病者が発生した際に、限られた医療資源を最も効果的に配分するための迅速評価法です。最初に傷病者に対し「歩ける人はこちらへ」と呼びかけ、自力歩行可能な者を優先的に安全な場所へ誘導することで、現場の混乱を軽減し、より重篤な傷病者へ迅速に介入できる体制を整えます。この初期の歩行可否判断が、最も迅速かつ効率的な選別手段となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 意識状態は、歩行可能者の選別後、自力歩行できない傷病者に対して呼吸、循環の評価に続いて行われる項目です。正しくは:意識状態は、呼吸、循環の評価が終わった後、精神状態を確認する項目です。選びやすい理由:緊急性の高い項目であるため、重要視されやすいですが、START法ではまず移動の可否で判断します。混同注意:JATECなど、他の救急初期評価プロトコールにおける意識評価(JCS, GCSなど)と混同しやすいです。
- 2. 呼吸の評価は、歩行可能者の選別後に、自力で歩けない傷病者に対して最初に行われるバイタルサイン評価項目です。正しくは:呼吸の評価は、自力歩行できない傷病者のうち、移動不可能な傷病者に対して最初に行われるバイタルサイン評価項目です。選びやすい理由:一次救命処置(BLS)の基本として呼吸確認は非常に重要ですが、START法では「歩行」がそれより優先されます。混同注意:BLSやACLSにおける初期評価と混同しやすいです。
- 3. 循環の評価は、呼吸の評価に続いて行われるバイタルサイン評価項目です。正しくは:循環の評価は、呼吸の評価が終わった後に、脈拍や毛細血管再充満時間で確認する項目です。選びやすい理由:ショックの有無を判断するために重要な項目ですが、START法では呼吸の次に行われます。混同注意:他の救急初期評価プロトコールにおける循環評価と混同しやすいです。
- 4. 正解。START法では、最初に「歩けるか」を問いかけ、自力で歩行可能な傷病者を安全な場所に移動させることから始めます。これにより、多数の傷病者の中から比較的軽症者を迅速に分離し、重症者への対応を効率化します。
国試ポイント
災害時のトリアージ方法、特にSTART法の初期評価フローを正確に理解しているかが問われます。優先順位を正確に記憶していることが重要です。
混同注意
他の救急処置の初期評価(例:JATECのABCDEアプローチ、BLSのCAB)と混同しやすく、災害トリアージの特殊性を理解していないと誤答につながります。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、次はSTART法における各トリアージタグ(赤、黄、緑、黒)の具体的な判定基準や、呼吸・循環・意識の評価基準について問われる可能性があります。
関連知識
START法のその後の評価項目(呼吸、循環、意識)、各トリアージタグ(赤、黄、緑、黒)の意味と基準、その他のトリアージ法(例:トリアージタッグの記載事項、PAT法、RPM法)。