指鼻試験で評価するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
指鼻試験は、患者が目を閉じた状態で自身の鼻に指を近づける動作を評価するものです。この試験は、運動の協調性、距離感、精密な運動制御といった小脳が担う機能を客観的に評価するために用いられます。小脳に障害がある場合、指が鼻を通り過ぎてしまったり、震えが生じたりする(測定異常、運動失調)といった所見が見られます。
選択肢ごとの解説
- 1. 視野は視覚の範囲を指し、指鼻試験では評価されません。視野の評価には、対座法やゴールドマン視野計などが用いられます。正しくは:視野選びやすい理由:目の動きと関連するように見えるかもしれませんが、視覚の広がりとは異なります。混同注意:視力や眼球運動と混同しやすいですが、視野はこれらとは別の機能です。
- 2. 正解。指鼻試験は、被験者が目を閉じた状態で自分の鼻先に指を触れる動作を通じて、運動の協調性、バランス、距離感などを評価するもので、これらは小脳の機能と密接に関連しています。正しくは:小脳機能選びやすい理由:運動機能全般を評価する試験と誤解されがちですが、特に協調運動に着目しています。混同注意:平衡機能や運動失調といった具体的な症状と混同されやすいですが、それらの根底にある小脳の統合的な機能を評価します。
- 3. 表在反射は、皮膚や粘膜への刺激によって誘発される反射(例:角膜反射、腹壁反射)であり、指鼻試験とは異なる評価方法です。正しくは:表在反射選びやすい理由:反射という言葉から、神経系の評価の一部と考えるかもしれませんが、直接的な反射評価ではありません。混同注意:深部腱反射と混同しがちですが、表在反射は皮膚刺激によるものです。
- 4. 複合知覚は、2点識別覚や立体覚など、複数の感覚情報を統合して認識する能力を指し、指鼻試験では直接評価されません。正しくは:複合知覚選びやすい理由:触覚や位置覚と関連するように感じられますが、より高次の感覚統合能力を指します。混同注意:感覚器の機能と混同しやすいですが、複合知覚は感覚情報の『統合』に焦点を当てています。
国試ポイント
神経学的所見の中でも、特に小脳機能の評価に関する知識が問われています。指鼻試験の目的と、それが評価する具体的な機能(協調運動、平衡機能、距離感など)を理解していることが重要です。
混同注意
指鼻試験は運動に関する評価であるため、錐体路障害や感覚障害と混同されやすいですが、特徴的な運動失調や測定異常は小脳機能障害を示唆します。
次に同じ論点が出たら
指鼻試験で異常が見られた場合、次にどのような画像検査(例:頭部MRI)や他の神経学的検査を行うべきかを判断できるか。
関連知識
小脳機能の評価には、指鼻試験の他に、踵膝試験(下肢の協調運動)、ロンベルグ徴候(平衡機能)、継ぎ足歩行(バランス)などがあります。それぞれの試験がどのような神経機能と関連しているかを理解することが重要です。