Aさん(17歳、高校生)。身長158 cm、体重48 kg。Aさんは最近、月経時に下腹部痛が繰り返し出現し、寝込むことが多くなった。心配した母親と一緒に、Aさんは産婦人科クリニックを受診し、医師から機能性月経困難症と診断された。既往歴に特記すべきことはない。 Aさんは「次の月経からは、痛みがあれば、処方された鎮痛薬を飲むようにします。部活動で毎日ジョギングをしていますが、その他に日常生活で気を付けることを教えてください」と看護師に聞いてきた。このときの看護師の指導で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
月経痛の緩和には、下腹部や腰部を温めることが有効です。温めることで血行が促進され、子宮の収縮による痛みが和らぐ効果が期待できます。使い捨てカイロや湯たんぽ、温かい飲み物などを利用して、体を冷やさないようにすることが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 過度な運動は、月経中の身体に負担をかけ、かえって痛みを悪化させる可能性があります。正しくは:無理のない範囲で適度な運動を継続するよう指導する。選びやすい理由:運動が血行を促進し、痛みを和らげると考えるかもしれない。しかし、疲労を伴う過度な運動は推奨されない。混同注意:適度な運動の効果と、過度な運動の弊害が混同されやすい。
- 2. 正解。下腹部を温めることで血行が促進され、子宮の収縮による痛みが緩和される効果が期待できます。
- 3. 葉酸は赤血球の生成に重要なビタミンであり、月経痛との直接的な関連で摂取を控える根拠はありません。むしろ健康維持に必要です。正しくは:バランスの取れた食事を指導し、特に貧血予防のために鉄分や葉酸を含む食品の摂取を推奨する。選びやすい理由:特定の栄養素が月経痛に影響すると誤解する可能性がある。混同注意:月経前症候群(PMS)や月経困難症と、特定の栄養素の関連についての情報が混同されやすいが、葉酸摂取制限は一般的に推奨されない。
- 4. 腰部のマッサージは、血行を促進し、月経痛による腰の重さや痛みを和らげる効果が期待できます。禁忌ではありません。正しくは:腰部のマッサージは痛みの緩和に有効な場合があるため、試してみるよう伝える。選びやすい理由:月経中の身体を刺激することが悪いと考えるかもしれないが、適切なマッサージは効果的である。混同注意:月経中の身体への刺激全般と、適切なマッサージの効果が混同されやすい。
国試ポイント
月経痛に対する日常生活でのセルフケアや看護師による生活指導の知識が問われています。特に、血行促進による痛みの緩和策が重要視されます。
混同注意
月経痛とPMS(月経前症候群)の症状緩和策、また月経中の体調管理と一般的な健康増進策が混同されやすい。月経中は特に体を冷やさないことが重要であることを理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、身体を温めることによる血行促進と疼痛緩和の関連性、および月経中の身体への負担を軽減する生活習慣がポイントとなるでしょう。特定の栄養素の摂取制限など、根拠のない民間療法に惑わされない知識も求められます。
関連知識
月経痛の原因(プロスタグランジンの過剰分泌、子宮頸管の狭窄など)、鎮痛薬の種類と作用、食事療法(カフェインやアルコールの制限、バランスの取れた食事)、運動(適度な運動の推奨)、ストレスマネジメントなど。