創傷の治癒過程において肉芽組織が形成されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
創傷治癒の増殖期には、肉芽組織の形成が主なプロセスとして進行します。この時期には、血管新生、線維芽細胞の増殖、コラーゲン合成が活発に行われ、損傷部位が新しい組織で埋め立てられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 炎症期は、異物の除去や感染防御のために炎症反応が起こる時期であり、肉芽組織はまだ形成されません。正しくは:炎症期は、損傷部位の防御と準備が行われる時期である。選びやすい理由:初期の治癒プロセスの一部であるため、関連しているように思えるかもしれない。混同注意:炎症と回復を混同し、炎症期に組織が新生されると誤解することがある。
- 2. 止血期は、血管の収縮と血小板凝集により出血を停止させる段階であり、肉芽組織は形成されません。正しくは:止血期は、出血を止めるための段階である。選びやすい理由:治癒の最も初期段階であるため、関連性を感じるかもしれない。混同注意:止血は治癒の最初のステップではあるが、組織の再生とは直接関係がないと見落とす。
- 3. 出血期は、創傷によって血液が体外に流出する状態であり、治癒の段階とは異なります。止血期の前段階に相当します。正しくは:出血期は、血液が体外へ流出している状態である。選びやすい理由:創傷と直接関連するため、何らかの治癒プロセスの一部であると誤解するかもしれない。混同注意:出血は創傷の直接的な結果であり、治癒プロセスの一部ではないという区別ができていない可能性がある。
- 4. 成熟期は、肉芽組織がより強固なコラーゲン線維に置き換わり、瘢痕組織として完成する時期であり、肉芽組織が新たに形成される時期ではありません。正しくは:成熟期は、瘢痕組織が再構築される段階である。選びやすい理由:治癒の最終段階であり、組織の変化が起こるため、混同しやすい。混同注意:肉芽組織の形成と、その後の瘢痕化のプロセスを混同することがある。
- 5. 正解。増殖期は、線維芽細胞や血管内皮細胞が増殖し、コラーゲンや血管に富んだ肉芽組織が形成される時期です。この段階で創傷が埋め立てられ、再生が進みます。正しくは:肉芽組織が形成されるのは増殖期である。選びやすい理由:他の段階も組織の変化に関連するため、選択肢を絞り込むのが難しいと感じるかもしれない。混同注意:各治癒段階の具体的な特徴と、そこで起こる主要なイベントが曖昧になっていると間違えやすい。
国試ポイント
創傷治癒の各段階(炎症期、増殖期、成熟期)における主要な生理的変化と、それぞれの段階で形成される組織の種類を正確に理解しているかが問われます。特に、肉芽組織が増殖期に形成されるという知識は重要です。
混同注意
炎症期と増殖期、また増殖期と成熟期における組織の変化は混同されがちです。炎症期は防御と準備、増殖期は肉芽組織形成、成熟期は瘢痕組織の再構築と、それぞれの特徴を明確に区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
この知識を応用して、創傷の状態から治癒のどの段階にあるかを判断し、適切なケアやドレッシング材の選択ができるか。
関連知識
創傷治癒のメカニズム、細胞外マトリックスの役割、コラーゲン合成、血管新生の過程。また、創傷の種類(一次癒合、二次癒合)によって治癒過程の様相が異なる点も関連知識として挙げられます。