眼の遠近調節を行う筋はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
眼の遠近調節は、毛様体筋が収縮・弛緩することで水晶体の厚みが変化し、それによって屈折力が調整されることで行われます。近くを見るときは毛様体筋が収縮して水晶体が厚くなり、遠くを見るときは毛様体筋が弛緩して水晶体が薄くなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 下斜筋は、眼球を上外側に動かす外眼筋の一つであり、遠近調節には関与しません。正しくは:下斜筋は眼球の動き(回転)に関わります。選びやすい理由:眼球の動きに関わる筋肉であるため、関連があるように見えるかもしれません。混同注意:外眼筋と眼の内側にある内眼筋(毛様体筋、瞳孔括約筋、瞳孔散大筋)の役割を混同しやすいです。
- 2. 下直筋は、眼球を下方に動かす外眼筋の一つであり、遠近調節には関与しません。正しくは:下直筋は眼球の動き(上下)に関わります。選びやすい理由:眼球の動きに関わる筋肉であるため、関連があるように見えるかもしれません。混同注意:外眼筋と内眼筋の役割を混同しやすいです。
- 3. 正解。毛様体筋は、水晶体の厚さを変化させることで眼の屈折力を調整し、遠近のピント合わせ(調節)を行います。近くを見る際は収縮して水晶体を厚くし、遠くを見る際は弛緩して水晶体を薄くします。
- 4. 上眼瞼挙筋は、まぶた(上眼瞼)を引き上げる筋肉であり、眼球の遠近調節には関与しません。正しくは:上眼瞼挙筋は上まぶたの開閉に関わります。選びやすい理由:眼の周囲にある筋肉であるため、機能の一部と誤解する可能性があります。混同注意:眼球運動に関わる筋肉と、まぶたの運動に関わる筋肉を混同しやすいです。
- 5. 瞳孔括約筋は、瞳孔を小さくする(縮瞳)ことで眼内に入る光量を調節しますが、遠近のピント合わせ(調節)には直接関与しません。調節には、光量調節と同時に行われることもありますが、直接的な役割は水晶体厚の変更ではありません。正しくは:瞳孔括約筋は、瞳孔径を変化させて眼内に入る光量を調節します。選びやすい理由:瞳孔括約筋も毛様体筋と同じく内眼筋であり、自律神経支配を受けるため、調節反射の一部と誤解しやすいです。また、近見時には縮瞳も伴うため、調節筋と関連付けて考えがちです。混同注意:調節(ピント合わせ)と、縮瞳(光量調節・被写界深度増加)の役割を混同しやすいです。両者は調節反射の一部として協調して働きますが、直接的なピント合わせの主役は毛様体筋です。
国試ポイント
この問題は、眼の構造と機能、特に調節に関わる筋肉の名称と役割を正確に理解しているかを問うものです。外眼筋と内眼筋、それぞれの具体的な働きを区別できるかが重要になります。
混同注意
眼の遠近調節に関わる毛様体筋と、瞳孔径の調節に関わる瞳孔括約筋や瞳孔散大筋、あるいは眼球運動に関わる外眼筋(直筋・斜筋)の役割を混同しやすいです。これらはすべて眼周囲の筋肉ですが、機能が異なります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、眼の各構成要素(角膜、虹彩、水晶体、網膜など)の機能や、それぞれに関わる筋肉(外眼筋、内眼筋)の具体的な役割を問われる可能性があります。
関連知識
眼の調節反射:近くを見るときには、①調節(毛様体筋の収縮による水晶体の厚み増加)、②輻輳(両眼が内側に寄る)、③縮瞳(瞳孔括約筋による瞳孔径減少)の3つの反応が同時に起こります。これら一連の反応を調節反射と呼びます。