脳の外側面を左右から見た模式図を示す。右利きの健常成人のBroca〈ブローカ〉の運動性言語中枢はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ブローカ野(運動性言語中枢)は、右利きの場合、左半球の大脳皮質、特に下前頭回弁蓋部および三角部に位置し、発話の計画と実行に関与します。図の④は左半球におけるこれらの解剖学的部位を示しており、正しい位置を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. ①は左半球の後頭葉に位置し、視覚野の一部を示唆しており、ブローカ野ではありません。正しくは:この部位は主に一次視覚野や視覚連合野を含みます。選びやすい理由:大脳の広範な領域を示すため、漠然と脳の一部として選んでしまう可能性があります。混同注意:視覚野や頭頂葉後部の高次機能部位。
- 2. ②は右半球の下前頭回にあたり、右利きの健常成人におけるブローカ野は通常左半球に存在するため、誤りです。正しくは:この部位は非優位半球では通常、言語関連の機能は持ちません。選びやすい理由:大脳皮質前方にあることから、何らかの運動機能に関連すると誤解しやすいです。優位半球の概念を忘れていると選びやすいです。混同注意:優位半球と非優位半球における脳機能の側性化。
- 3. ③は右半球の後頭葉に位置し、右半球の視覚野の一部を示唆しており、ブローカ野ではありません。正しくは:この部位は右半球の視覚処理に関与します。選びやすい理由:図の左右の区別や脳機能の側性化を意識しないと、漠然と脳の一部として選んでしまう可能性があります。混同注意:左半球の同等部位、または視覚野以外の脳機能。
- 4. 正解。④は左半球の下前頭回、特に弁蓋部および三角部に位置しており、右利きの健康な成人において運動性言語中枢であるブローカ野の解剖学的部位に一致します。選びやすい理由:正しい知識があれば迷わず選べます。
- 5. ⑤は左半球の上側頭回後部に位置し、ウェルニッケ野(感覚性言語中枢)の部位を示唆しており、ブローカ野ではありません。正しくは:この部位はウェルニッケ野として言語理解に重要な役割を担います。選びやすい理由:言語中枢であることは正しいため、ブローカ野とウェルニッケ野の区別が曖昧だと選びやすいです。混同注意:ブローカ野とウェルニッケ野の機能と局在。
国試ポイント
ブローカ野とウェルニッケ野の機能と局在、および優位半球との関連を理解すること。
混同注意
ブローカ野(運動性失語)とウェルニッケ野(感覚性失語)の機能と解剖学的部位を混同しやすい。また、優位半球(多くは左半球)に言語中枢が存在するという原則を忘れがちです。
次に同じ論点が出たら
言語中枢の局在に関する問題が出た場合、まず左右どちらの半球が優位半球であるか(多くは左半球)、次に運動性言語中枢(ブローカ野)か感覚性言語中枢(ウェルニッケ野)かの機能的違いとそれぞれの解剖学的位置を確認して判断します。
関連知識
ウェルニッケ野は上側頭回後部に位置し、言語理解を司ります。これら二つの領域は弓状束で連絡されています。右利きでは約90%以上の人で左半球が優位半球となります。