2015年の経済協力開発機構〈OECD〉の報告書の日本に関する記述で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
2015年のOECD報告書によると、日本は加盟国の中で最も高い高齢化率を示しており、これは日本の人口構造上の顕著な特徴です。他の選択肢はいずれも日本の当時の状況を正確に反映していません。
選択肢ごとの解説
- 1. 2015年当時、日本の喫煙率はOECD加盟国の中では低くありませんでした。むしろ男性喫煙率は比較的高い方でした。正しくは:2015年当時、日本の喫煙率はOECD加盟国の中では中程度かやや高めの水準でした。選びやすい理由:健康意識の高まりから低いと誤解しがちですが、国際比較では必ずしもそうではありません。混同注意:近年の喫煙率低下の傾向と混同しやすいですが、これは2015年の報告書に基づいています。
- 2. 正解。2015年のOECD報告書でも、日本は高齢化率が加盟国中最も高い国として報告されています。これは日本の特徴的な人口構造です。
- 3. 日本は人口1000人あたりの病床数がOECD加盟国の中で非常に多い国の一つです。最も少ないわけではありません。選びやすい理由:医療費抑制の観点から病床削減が進められているイメージがあるため、少ないと誤解しやすいかもしれません。混同注意:病床機能分化や地域医療構想による病床数削減の動きと、実際の統計上の病床数の多さを混同しやすいです。
- 4. 2015年当時、GDPに占める医療費の割合は、米国や一部の欧州諸国の方が日本よりも高かったです。日本はOECD平均を上回るものの、最も高いわけではありません。正しくは:国内総生産(GDP)に対する医療費の割合は、米国など他の国の方が日本より高かったです。選びやすい理由:高齢化による医療費増大のニュースが多いため、高いと判断しがちですが、国際比較では常にトップではありません。混同注意:絶対的な医療費の高さと、GDP比での割合の高さ、そしてその国際順位を混同しやすいです。
国試ポイント
看護師国家試験では、日本の保健医療を取り巻く現状と国際比較に関する基本的な知識が問われます。特に人口構造(高齢化率)や医療提供体制(病床数)、医療財政(GDPに対する医療費割合)など、社会保障制度の根幹に関わる統計データは重要です。
混同注意
高齢化に関する問題はよく出題されますが、他の社会保障費の項目(例:社会保障給付費の対GDP比)と混同したり、各国の状況を正確に把握していないと誤答しやすいです。また、国際比較の順位は時期によって変動する可能性があるため、出題時点のデータに基づく判断が求められます。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、最新のOECDデータや厚生労働省の統計を確認し、各指標(高齢化率、喫煙率、病床数、医療費のGDP比など)の国際比較における日本の位置づけを正確に把握できているかを確認します。特に『最も高い/低い』といった最上級の表現には注意が必要です。
関連知識
日本の高齢化率は2025年問題や2040年問題といった社会保障制度の持続可能性に関する議論の基盤となっています。OECDのデータは、国際的な視点から日本の現状を理解する上で不可欠です。病床数やGDPに対する医療費の割合も、医療政策の議論において重要な指標となります。