認知行動療法で患者に期待できる効果はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
認知行動療法は、個人の物事に対する自動思考や認知の歪みに焦点を当て、その偏りを修正することで気分や行動の改善を目指す治療法です。特に、否定的な思考パターンを特定し、より現実的で適応的な思考へと置き換える技法が用いられるため、認知の偏りが改善される効果が期待できます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。認知行動療法は、患者さんの自動思考や認知の歪みを認識させ、より適応的な思考パターンへと修正することを目的とするため、物事に対する認知の偏りが改善されるのは直接的な効果です。選びやすい理由:認知行動療法の中核的な治療メカニズムを正確に捉えているため、認知行動療法について理解していれば選びやすい選択肢です。混同注意:他の心理療法とは異なり、認知の修正に特化している点を理解していれば混同は少ないでしょう。
- 2. 自分で催眠状態を作り出せるようになるのは、自己催眠法や催眠療法に期待される効果であり、認知行動療法とは直接関連がありません。認知行動療法は、思考や行動の変容を目指します。正しくは:この効果は、自己催眠法や催眠療法に期待できるものです。選びやすい理由:心理療法全般に対する漠然としたイメージから、リラクゼーション技法の一つとして催眠を連想する可能性があります。混同注意:催眠療法やリラクセーション法
- 3. 過去の行動パターンに対する自己理解を深めることは、精神分析療法や力動的心理療法で重視される側面です。認知行動療法は「今ここ」の認知と行動に焦点を当て、具体的な問題解決を目指します。正しくは:この効果は、精神分析療法や力動的心理療法に期待できるものです。選びやすい理由:心理療法は自己理解を深めるものという一般的な認識から、魅力的に見える可能性があります。混同注意:精神分析療法、力動的心理療法
- 4. 自分の現状をありのままに受け入れられるようになることは、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)やマインドフルネスを基盤とする療法に期待される効果であり、認知行動療法の中核的な目標ではありません。認知行動療法は「変容」に焦点を当てます。正しくは:この効果は、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)やマインドフルネスを基盤とする療法に期待できるものです。選びやすい理由:「受容」も現代の心理療法において重要な概念であるため、混同しやすいです。特に、最近注目されているACTやマインドフルネスを連想させるため、知識が浅いと選びやすいです。混同注意:アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)、マインドフルネス認知療法
国試ポイント
認知行動療法の基本的な治療機序と期待される効果を理解することが重要です。特に、認知の偏りの修正に焦点を当てる点がポイントです。
混同注意
認知行動療法は、過去の経験や無意識に焦点を当てる精神分析療法や、自己受容を重視するアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)などとは区別されます。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問いが出た場合は、選択肢が「認知の歪みや思考のパターンへの介入」を示しているかを判断の軸とします。
関連知識
認知行動療法はうつ病、不安症、パニック症、強迫症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など幅広い精神疾患に適用され、エビデンスに基づいた治療法として確立されています。主な技法には、認知再構成法、行動活性化、曝露療法などがあります。