看護のアウトカムを評価するために収集する情報はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
看護実践の成果評価は、患者の健康状態の変化や、看護ケアを受けた患者の主観的な評価など、患者中心のアウトカムを直接的に反映する情報であるべきです。褥瘡の発生割合は、看護ケアの質が患者の身体的健康に与える影響を客観的に示す指標であり、患者からの満足度は、看護ケアの質が患者の心理的側面や全体的な体験に与える影響を主観的に示す指標であるため、これらは看護実践の成果を直接的に評価するために集めるべき情報として適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。褥瘡は看護ケアによって予防・管理が可能であり、その発生割合は看護実践が患者の身体的健康に与える影響を直接的に示す成果指標であるため、適切です。選びやすい理由:褥瘡の発生は看護の質と密接に関連しており、具体的な数値で評価できるため。混同注意:看護実践のプロセス(褥瘡予防ケアの実施状況)ではなく、その結果としてのアウトカム。
- 2. 正解。患者からの満足度は、看護ケアが患者の心理的側面や全体的な体験の質に与える影響を主観的に示す重要な成果指標であるため、適切です。選びやすい理由:患者の視点を取り入れた評価は重要であると認識されているため。混同注意:看護師の自己評価や、医療提供者側からの主観的な評価。
- 3. 看護研修の実施回数は、看護師の教育・育成に関する構造やプロセスを示す指標であり、直接的に患者の健康状態や満足度といった看護実践の「成果」を評価する情報ではありません。正しくは:患者のQOL改善度、再入院率など選びやすい理由:研修は看護の質向上に繋がるという認識があるため、成果に影響すると考えやすい。混同注意:看護提供体制の評価(ストラクチャー評価)や、看護師教育のプロセス評価。
- 4. 新卒看護師の離職率は、組織の人事管理や職場環境に関する指標であり、看護実践が患者に与える直接的な「成果」を評価する情報ではありません。正しくは:患者の入院期間短縮、合併症減少率など選びやすい理由:離職率が高いと看護の質が低下するという間接的な影響を考えやすいため。混同注意:組織の健全性評価や、人材確保に関する指標。
- 5. 退院指導の実施頻度は、看護ケアの提供状況という「プロセス」に関する指標であり、その指導が患者の行動変容や退院後の健康維持にどのように影響したかという「成果」を直接的に評価するものではありません。正しくは:退院後の服薬遵守率、自己管理能力の向上など選びやすい理由:退院指導が重要であるという認識から、実施していれば成果に繋がると考えやすい。混同注意:看護実践のプロセス評価(ケアの実施状況)と、アウトカム評価(ケアの結果)。
国試ポイント
看護実践の評価指標は、患者のアウトカム(結果)に焦点を当てたものであることが重要である。
混同注意
看護実践のプロセス評価(ケアの実施状況や方法論)とアウトカム評価(ケアの結果)を混同しやすい。成果評価はあくまでアウトカムに着目する。
次に同じ論点が出たら
「看護実践の成果」を問われた場合は、患者の健康状態の変化、機能回復度、QOL、合併症発生率、患者満足度など、患者に直接影響する結果を示す指標を選ぶ。
関連知識
看護の質評価には、ストラクチャー(構造)、プロセス(過程)、アウトカム(結果)の3つの側面がある(ドナベディアンのQuality of Careモデル)。本問はアウトカム評価に関するものである。